ひと昔前までは
60歳という年齢が節目となり
定年や保険や年金などが
還暦祝いとセットで
一つの境目と考えていた。
でも、今や、人生は80年・・・
60代後半はまだまだこれから
70代となられても
人生の衰えなんて皆無で
遊びも仕事も
現役バリバリだぜ!
なんて方々も珍しくない。
諸先輩方の前で
もうこの歳だから・・
なんて軽々しく
愚痴でもこぼそうものなら
40、50なんて
まだまだ若造に過ぎない!
なんて一笑される ww
飽和な食料で育ち
個性も繋がりも大切にして
豊かな文明の
最善な恩恵を
日常に取り入れて
大量の情報を参考に
危険を回避しながら
毎日、過している。
個人を尊重し
男女平等のもとで
平和で安全な日々を
当たり前のように過ごしている。
それぞれの人生を
それぞれの意思で
お互いに理解しながら
大枠では平等に
楽しめる時代となった。
明日の天気予報を気にして
明日の星占いを参考にして
明日の心構えは万全な状態で
明日へ明日へと生きている。
誰もが
明日を生きる前提で
誰もが
明後日も繰り返すつもりで
時間を配分したり
余力もお金も残して
明日も元気に希望を持って
頑張るつもりで備えている。
生きている以上は
何かしらの可能性を願い
人としての本能も大切にしながら
常識に従う安定と
常識を覆す挑戦を繰り返し
それぞれ人間らしく
生活をしている。
明日こそは・・
来週こそは・・
来月からは・・
来年からは・・と
今を生きながらも
先を見据えて生きる様が
人としての性であり
人間の神秘でもあるから
心や考えとは
本当に不思議だと思う。
人生80年と言われる時代なら
ずっと、ずーっと
生きる前提での
心配事は誰かを支え
時には喜びとなって
新鮮な刺激となっている。
ささやかな目標ぐらいは
僕でも持っている。
その変化する喜怒哀楽も
闇でも輝きでも
生きていれば・・・
生きている前提だから
考えることが出来る・・・
という当たり前の事を
改めて考えることがあった。
・・・・
先日、知人の大工さんが
突発性の心不全で亡くなった。
まだ40代の彼は
可愛い子供と奥さんを
一番、大切にしていた。
その家族の為にと
自分の本業と本領を発揮して
数年前に建てた家が
やっと馴染んできたんだ・・
なんて少し照れながら
真っ黒に日焼けした笑顔を
偶然にも数週間前に
見かけたばかりだったので
誰もが彼の訃報を疑った。
・・・・・
通夜には
大工の仲間も
大勢が集まっていた。
遺影を見て棺桶を覗き込み
焼香を繰り返しては
突然スギル事態に
頭が付いて行かず・・・
でも、何とかこの状況を
ちゃんと受け入れて
お別れなんだと
理解しようとしている・・・
そんな感じだった。
その片隅で
奥さんは笑っていた。
気丈に振る舞うとか
こんな時こそ・・
私がしっかりしないと!
なんて、強がっての
感情のコントロールでもなく
弔問に訪れる人々と
会話しながら
ただ笑っていた。
「まだ全然、理解出来なくて
受け入れられていないから
今、長い夢の中にいるみたい」
「葬儀屋さんの指示に従い
色々と準備に追われてて
まだ悲しむ気持ちが分からない 」
「落ち込む暇もなくて
正直、今、私、
何してるんだろって?
不思議な感じのままで
自分が
なんでここにいるのか
理解できない」
「でも、何だか久しぶりに
色んな人に会えて
声も掛けてもらって
思わず嬉しくて
旦那に報告しなきゃって
思ってるんですけど・・」
と言いながら
祭壇に視線を移し
喪主として
ただ対応に追われて
ただ笑っていた。
死因を特定するために
病院で解剖され
そのまま・・・
葬祭場で皆とお別れをして
翌日に彼は灰となった。
誰もが夢の中で
他人事のまま
ドッキリ?冗談??
という考え方から
抜け出せなくて
何を話しても
何かスッキリしない。
最後に何か言葉が欲しい。
夢でも霊でも
どんな状態でも
何でもいいから
出てきて何か
言葉や気持ちを伝えて欲しい。
・・・・
彼の親方も
焼酎を啜りながら
しみじみと語っていた。
「亡くなった理由に
ちゃんと筋道付けて
俺も周りも納得できたら
お前の死を受け入れてやる」
・・・
彼の親方は
最後まで厳しく
誰よりも温かく怒っていた。
僕には明日がある。
誰にも明日がある。
今日、疲れたなら
大丈夫!
また明日頑張ろう。
明日が無理でも
大丈夫♪
明後日もあるし
もしかすると・・
来月でもいいかもね?
僕にはきっと
来年もある。
僕はきっと・・・
あと30年ぐらいは
余裕であるハズだから
やっぱり明日は
テレビを見ながら
ゆっくりと
ダラダラ過ごして
明後日から
ボチボチと無理なく
頑張ろう♪
明明後日も
当たり前に
訪れてくれる前提なので
今日も明日も
適当に頑張ろう。
・・・・・
彼の死は
何かの意味があるんだ!
なんて
正直、考えていた。
彼の死に直面すれば
きっと僕のふざけた心は
一掃されて
命を大切にして
時間にも
出会いにも
心から感謝して
真っ当に生きるんだ
なんて思っていた。
これからは何事も
懸命に頑張る人になる!
そんな人間になって
彼の死に
人として何とか報いたい
なんて
おこがましい
考えを持っていた。
けど・・・
僕の日常は
何も変わらないし
変える気もない。
どちらかと言えば
理不尽な死に対する
疑問が深まり
何としても
生きようと思う
エネルギーが
途切れてしまった。
それでも今朝は
目が覚めて
昨日は明日だった今を生き
明日が今となったので
また明日の事を考えている。
そういえば!
娘から
用事を頼まれていたんだ!
今から
明日の準備をしようか?
でも、やっぱり
めんどくさいし
娘の用事だから
明日でも
十分、間に合うかもな。
・・・・
こんな僕だから
神様!!
僕だけには
どうかせめて
亡くなる一年前ぐらいに
ご連絡を
いただけないでしょうか?
気軽な感じで
LINEでもメールでも
全然、構いませんので
お手数ですが
よろしくお願い致します!