一杯 | 心の波

心の波

ネガティブでも
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早朝から雪に見舞われ

 

自宅近辺の道路は凍結していた。

 

 

娘はチェーン装備の

 

スクールバスを追いかけて

 

慌てて登校して行ったけど

 

 

僕は凍結した道路に成す術もなく

 

家に閉じこもっていた。

 

 

街の方では影響も無かったせいか

 

今朝の仕事の電話では

 

雪の話題に触れることも無かった。

 

 

仕事のやり取りの際に

 

今や図面も明細書も

 

携帯画面で拡大すれば

 

 

わざわざ印刷しなくても

 

十分に確認できる時代。

 

 

用紙を拡げずとも

 

打ち合わせも取り決めも

 

瞬時に成立するので

 

 

自宅に居ても仕事の話は進められる・・

 

 

本当に素晴らしい時代になったものだと

 

しみじみ感じていた。

 

 

でも・・・

 

ふと見上げた先の

 

 

妻の視線が気になって

 

何となく落ち着かなかったので

 

 

避けるように背を向けて

 

電話で語る姿を隠しながら

 

雪の舞う寒空に移動した。

 

 

 

まあ・・隠すほどの

 

大した内容ではないのだけど ww

 

 

 

雪の影響が出ない地域では

 

日常の業務が淡々と進むため

 

 

僕は出遅れてしまった感が拭えずに

 

流れる時間に焦っていた。

 

 

天気予報を信じて

 

雪道の対策を施せば

 

 

今頃は現場で打ち合わせも

 

粛々と進めることが出来たのに・・

 

 

なんて考えてしまえば

 

何も手に付かない時間が

 

もどかしく思えてしまったけど

 

 

何よりも・・

 

妻の無言の圧力を感じる方が

 

 

耐えがたい空気感となって

 

息苦しくなってしまったww

 

 

 

そんな時間がしばらく続き

 

スマホから視線を外せなくなった頃に

 

 

タイミングよく

 

コーヒーの香りが漂ってきた♪

 

 

そういえば・・・

 

地元でも有名な先生について

 

本格的な焙煎と抽出を習得した・・

 

と聞いてはいたけど

 

 

その技術は疑っていたので

 

あまり期待もしていなかったww

 

 

愛想も無いまま

 

「ハイ!」 と

 

差し出されたカップに

 

 

呆気にとられたまま

 

「あっ・・」としか言えなかったけど

 

 

表情には出ないようにと

 

心をクールに保ちながら

 

そのまま軽く含んでみた。

 

 

・・・・・

 

!?

 

・・・・

 

!?

 

・・・

 

??

 

 

正直・・・仰け反るほど驚いた。

 

正直・・・・・信じられなかった。

 

正直・・美味しかった♪

 

 

 

僕の身勝手な偏見を

 

見事に裏切る香りとコクに

 

 

おそらく・・

 

瞳孔だけが反応して

 

見開いたままだったが

 

 

 

感情を隠すように

 

ただ・・・

 

唸るように俯き

 

 

何度も確かめるように

 

カップをそっと啜り続けた。

 

 

 

・・・・・・

 

 

色々とあって

 

色々とやらかしてしまい

 

色々と心配も迷惑も

 

いっぱい掛けてしまったけど

 

 

 

僕の知らない場所で

 

僕の知らない時間の中で

 

僕の知らない金額をいっぱい投じて ww

 

 

 

妻は趣くままの興味に従い

 

僕の諸事情はお構いなしに

 

 

自身の関心を貫いた。

 

 

「こんな状況で優雅に

 

教室なんか通ってる場合じゃない

 

よね?」

 

 

と鋭く

 

 

長女から批判されながらも

 

 

期間限定で開催された

 

コーヒー教室に飛び込み

 

 

家庭の事情も顧みず

 

旦那の甲斐性もシカトして

 

 

足しげく通い詰めた月日に

 

迷いは無かったのだろう。

 

 

これ以上、意見がぶつかり

 

これ以上、争う姿は見たくないと

 

 

長女には色々と心配を掛けながら

 

三女に対しても気遣いながらの

 

 

曖昧な状態だったので

 

 

僕も争うことから逃げて黙認したまま

 

見て見ぬ振りを続けていた。

 

 

 

妻が大変な時は

 

旦那がさりげなく支えて

 

 

旦那が大変な時は

 

妻が親身になってフォローする・・

 

 

 

なんて理想の夫婦像を

 

描いていた頃もあったけど

 

 

あれから20数年が経ち・・ ww

 

 

お互いに個人プレーとなって

 

お互いの行動に対して

 

いちいち興味も関心も無くなった。

 

 

 

携帯もパソコンも

 

たぶん・・

 

 

覗かれることも無くなる程に

 

寂しい関係性となってしまったけど

 

 

お互いに気ままな自由だけは

 

掴んでいるつもり ww

 

 

 

そんな状況下でも

 

門下生と共に切磋琢磨しながら

 

本格的な知識と技術を

 

2年程費やして習得したという。

 

 

 

先生の経験により確立した

 

究極の焙煎方法を学び

 

抽出の経験も積み重ね

 

 

卒業証書を手にしてからも

 

日々の研究は続けていたらしい。

 

 

その甲斐もあって

 

込めて点てられた一杯は

 

 

素直に凄いと感じる程に

 

奥深い味わいだった。

 

 

でも・・・・

 

 

感動に浸る間もなく

 

一杯がウン百円となる価値なんだぜ!

 

 

というドヤ顔で説明を受けたら

 

そのまま掌を向けられた。

 

 

 

小銭が無かったので

 

渋々と千円を渡したら

 

お釣りは出なかった ww

 

 

・・・・

 

 

そうこうしているうちに

 

雪はすっかりと解けて

 

 

晴れ間がくっきりと

 

広がってきたので

 

 

そそくさと家を後にして

 

現場に向かった。

 

 

 

・・・・

 

早速、いつもコンビニで求める

 

ドリップコーヒーを試してみたけど

 

 

思わず苦笑い www

 

 

 

100円でお手軽な一杯に留めるか

 

拘った数百円の一杯を求めるのか?

 

 

悩むほどに迷いながら

 

考えてしまう自分に

 

思わず、また笑ってしまった ww

 

 

 

どんな状況下でも

 

どんな相手であっても

 

 

最高のパフォーマンスを

 

淡々と発揮できる程に

 

経験を積み上げたのであれば

 

 

どんな偏見を持っていても

 

どんな気持ちを抱いていても

 

 

 

素晴らしいと感じたら

 

素直に潔く認める僕自分を

 

 

取り敢えずは

 

ヨシとしたところで・・・ ww

 

 

 

空を見上げたら

 

南国地域には珍しく

 

 

小さな氷の粒子が舞い散り

 

ダイヤモンドダストとなって

 

細やかに輝いていた。

 

 

 

小さな輝きの連続は

 

遠くから眺めていれば

 

気が付くことは無いだろう。

 

 

でも、積み上げた毎瞬の思いは

 

 

誰かの心までを

 

 

感動という喜びに導く

 

 

作用も効能もあるのだろう。

 

 

 

誰かの批判をものともせずに

 

 

推進力と変換しながら

 

 

 

自身の成長の証として

 

 

確立できる表現者と至れば

 

 

人は感動する喜びを

 

 

自他共に分け隔てなく

 

 

得ることが出来るのかも・・・

 

 

 

努力家の直向きさも

 

 

誠実な微笑みの支えも

 

 

心無い非難を浴びても

 

 

恐怖に怯み退いても

 

 

全てを彩や深みとして

 

 

積み上げた日々の鍛錬は

 

 

衰えることなく

 

色褪せることなく

 

奪われることのない哲学となる。

 

 

 

闇に埋もれても

 

 

焦らずに慌てずに

 

 

輝くことも循環としている

 

 

雄大な自然のように

 

 

 

また明日も・・・・

 

 

繰り広げられる

 

 

それぞれの

 

 

渾身の一杯となって

 

 

 

 

皆が自由に求めながら

 

 

 

誰かの一杯を素直に

 

 

 

いいね♪と思えた時に

 

 

その秘めた思いは輝きとなって

 

 

誰かの心に寄り添う

 

 

一杯となるのだろう♪

 

 

 

ちなみに・・一杯は

 

 

 

ほんの一杯でもありながら

 

 

 

精 一杯とも言うらしい。

 

 

 

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