錦秋十月大歌舞伎


Aプロ第三部を観劇。


義経千本桜-吉野山 



市川團子の狐忠信

市川團子丈の舞踊は

これまでに見てきて、

形が美しく、

表現するものが

的確だと感じます。


この、「吉野山」でも、

ぶれなく、清々しい踊りぶり。


狐の化身であるという

設定であり、所々で

狐の本性が現れますが、

はっとさせられました。


戦物語の躍動感、

狐六法の跳躍など

身体能力の高さも素晴らしい。



静御前と戯れに踊る所、

花四天との立ち廻りなど、

役者としての色気、華…

のようなものを、

今後身に付けて行かれる

と思うと、楽しみです。




坂東新悟の静御前

しっとりと美しい。


前に出る華やかさではなく、

少し陰を感じる美しさが、

静御前の立場によく合います。



二人ともかなりの高身長

新悟さんはおそらく180超え。


團子さんも180近いようです。

相手役の新悟さんは、

バランスが取りやすいのでは…


團子さんを見ていると、

小顔で足が長く

かつて狐忠信を踊った

役者さんたちとは、

立ち姿が全く異なると

感じます。



市川猿弥の逸見藤太

笑わせるところは笑わせて、

しっかり締める。


さすが…と思わされます。



清元は栄寿太夫

立唄を勤める清元栄寿太夫。


後半のBプロでは、

尾上右近として、狐忠信を

演じます。


これまでになかった、

特異な存在。


どうか無理なく

勤めてほしいと願います。