旅噂岡崎猫
(たびのうわさおかざきのねこ)
<あらすじ>
由井民部之助とお袖夫婦は幼い子を連れて、
東海道の岡崎宿の外れまでやって来ます。
そこで無量寺に一夜の宿を求めますが、
寺を預かるおさんという老婆は
病死したはずのお袖の母と瓜二つ。
甦ったのだというその老婆は
初孫を見て喜びますが、
その正体は恐ろしい猫の怪で…。
(歌舞伎公式情報サイト「歌舞伎美人」より)
チラシに出ている配役は、
このとおり。
おさん実は猫の怪…坂東巳之助
由井民部之助…中村橋之助
お袖…坂東新悟
…なのですが、
猫の怪になぶり殺される
おくらを演じた、
坂東やゑ亮(やえすけ)さん。
この方が
実の主人公なのでは…
と感じました。
歌舞伎の家に弟子入りし、
修行をされています。
その切れのいい立廻りは、
普段の公演でも目を惹きます。
今回のこの抜擢。
前半は女方で台詞もあり、
後半は激しく体を使う大役です。
同じ一門の伝説の立師、
坂東八重之助丈からの、
芸の伝承を感じました。
上記のドキュメント番組で
八重之助丈が取り組んだのは、
「有馬の猫」。
今回は、「岡崎の猫」です。