歌舞伎座の五月公演、

「團菊祭五月大歌舞伎」。

 

この演目を視聴しました。

フレッシュな面々の「白浪五人男」。

 

 

本名題は、「青砥稿花紅彩画

(あおとぞうしはなのにしきえ)」。

 

通称「弁天娘女男白浪」や

「弁天小僧」と呼ばれるこの演目。

 

これまで多くの名優たちにより、

数多く上演されてきました。

 


〈あらすじ〉

鎌倉雪の下の浜松屋。

美しい武家の娘が

供の若党を連れ立ってやって来ます。

婚礼の品物を選ぶ娘でしたが、

万引きをした疑いをかけられ、

打ち据えられてしまいます。

やがて、

万引きは誤解だったことが知れると、

浜松屋幸兵衛から詫びの百両を手に入れ、

悠々と立ち去ろうとする娘たち。

ところが、その娘たちの前に

一人の侍が現れ、

娘の意外な正体が明らかに…。

〈歌舞伎公式総合サイト「歌舞伎美人」より〉



武家の娘に化けていた、弁天小僧。

供の若党は、南郷力丸。

2人の正体を暴く侍は、

実は日本駄右衛門。


ここまでが「浜松屋の場」。



続く、「稲瀬川勢揃いの場」は、

五人男が勢揃いし、

名乗りをあげます。


短いながらも、

見どころの多い名場面。


今回の配役はこのとおり。

 

尾上右近丈の弁天小僧。

歌舞伎座での上演は大抜擢。

若さと勢いのある弁天でした。



板東彦三郎丈の日本駄右衛門。

父も祖父も手がけた役。

写真で見たことのある、

祖父十七世羽左衛門の面影が。



板東巳之助丈の南郷力丸。

武張った硬質な感じ。



中村隼人丈の忠信利平。

整った素顔の隼人丈ですが、

歌舞伎の顔(化粧)が

映えるようになってきました。



中村米吉丈の赤星十三郎。

普段女方ばかりですので、

立役は異なった魅力。

倒錯的な魅力が立ちのぼります。


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五人男にかかる捕手(とりて)は、

以下のとおり。