中村勘九郎と尾上右近による、
「男女道成寺(めおとどうじょうじ)」視聴。
昨年12月歌舞伎座で上演。
「京鹿子娘道成寺」から派生した、道成寺物の舞踊。
数多くある中で、
男女の2人で踊る本作は、
特にパロディ色が強いように感じます。
配役では、勘九郎が女性である白拍子花子。
右近が男性である狂言師左近。
この2人は男女どちらも
安定して演じることができる、「兼ねる役者」。
そして、六代目尾上菊五郎の曽孫でもあります。
勘九郎の踊りを見て、
坂東玉三郎丈の雰囲気を感じました。
⋅⋅⋅視線、表情、身のこなし、
よく似ていることに驚き。
勘九郎と玉三郎丈では、
体格や芸風など全く異なるのですが⋅⋅⋅
勘九郎は以前、「五人道成寺」に出演し、
玉三郎丈の教えを受けました。
上演は2016年12月、
その後シネマ歌舞伎化されました。
また 以前見た「男女道成寺」では、
「恋の手習い」の部分は、
男女2人での踊りでした。
今回、「恋の手習い」は、右近ひとりで
狂言師として、男姿での舞です。
おかめ、ひょっとこ、翁の
3つの面をつけて、
女性、男性を踊り分けます。
これは、「奴道成寺」の趣向のようです。
この2人がいずれは、それぞれに
「京鹿子娘道成寺」を踊る日を、
楽しみにしておきます。