「グリーン車の子供」 戸板康二 著。
中村雅楽という歌舞伎俳優が、
事件を解いていくシリーズのひとつ。
著者の戸板康二氏は歌舞伎評論家であり、
歌舞伎評論、研究について
多くの著書があります。
その戸板氏は、
江戸川乱歩の強い勧めにより
推理小説を執筆するようになったそうです。
登場人物の中村雅楽は、
80才前後の歌舞伎俳優。
「グリーン車の子供」の設定だと、
昭和42年に舞台に出て以来、
持病の悪化により、
7年ほど舞台を休んでいます。
その「老優」中村雅楽が、
身の回りに起きた事件を、
舞台の経験値や鋭い観察力で
解決していきます。
中村雅楽が登場するテレビドラマは、
再放送で何度か見たことがあります。
主演は十七世中村勘三郎丈でした。
こちらの小説を読みながらも、
勘三郎丈の身のこなし、口ぶりを
思い出していました。