先代市川猿之助(現⋅猿翁)が1986年に、
「ヤマトタケル」を初演したのが
スーパー歌舞伎の始まり。

スーパー歌舞伎の特徴は、
従来の歌舞伎の表現にとらわれない、
テーマ、台詞、音楽、衣装⋅⋅⋅

その時々に新しい工夫を加えて、
エンターテインメント性の高い
作品群を世に出してきました。


先代の思いを受け継ぐ当代猿之助は、
「スーパー歌舞伎Ⅱ」として、
自身の試みを形にしています。

その「スーパー歌舞伎Ⅱ」第2弾である、
「ワンピース」。

「ワンピース」を歌舞伎化する、
ということを初めて聞いたときには、
さすがの猿之助さんでも
無理なのではないか⋅⋅⋅そんなふうに
思ったことを思い出しました。
初演は2015年秋、新橋演舞場。
その舞台を、
シネマ歌舞伎化したものです。


現在、アマゾンプライムビデオにて、
レンタル視聴できます。

主な配役。


歌舞伎界だけでなく、
外部からも役者を招くのも、
「スーパー歌舞伎」のスタイルです。

一人が何役も演じていることが多く、
どの役が誰なのか、
かなり迷いました。

しかし、
「ワンピース」の漫画はもとより、
アニメもほとんど
見たことがない私ですが、
この作品の世界観の中で
楽しむことができました。


***
エースは、ルフィに兄と慕われる
カリスマ性がありながら、
心に深い寂しさを抱えています。

そんなエースを繊細に演じている
福士誠治さん。

福士誠治さんは
これまでも猿之助丈と縁があり、
Г亀治郎の会」や、
「スーパー歌舞伎Ⅱ」に
出演経験がある俳優さん。

年末に再放送していた、
NHK連続テレビ小説
「純情きらり」をたまたま見ました。
10年以上前の作品です。

ヒロインの宮崎あおいさんを
助ける夫役を演じており、
気になっていたところでした。