稚魚の会・歌舞伎会 合同公演。


普段の歌舞伎公演では、
並びの腰元や侍役だったり、
立回りでとんぼを切っていたり、
師匠の後見をしたり、という皆さんが主役の公演。

例年8月の歌舞伎公演が少ない時期に行われ、
今年で24回目だそう。


坂東やゑ亮さん。
7月の巡業公演の「近江のお兼」、
8月上旬の双蝶会では「四の切」の悪僧で
激しい立回りをしていたのが目に残っています。
今回は、全く異なる
「寿曽我対面」の十郎を演じました。

市川新十郎さん。
海老蔵さんの公演で、
踊りの後見や脇を勤めているのを
よくお見掛けします。
「勢獅子」の鳶頭、
きびきびと踊っていました。

中村橋吾さん
体格がよく、
いつも後ろにいても目立っています。
今回はその体格を生かし、
でもそれだけではカバーできない大役、
「神霊矢口渡」の頓兵衛を。
いつものにこやかさ、愛嬌を封じ
迫力がありました。

 

そして何と言っても⋅⋅⋅
中村芝のぶさん。
その透明感のある美しさから、
普段の公演で大勢の中に並んでいても
すぐに目に留まります。
今回は、「神霊矢口渡」のお舟を。
可愛らしくも、情熱的な役。
瀕死の状態で追われながら
知らせの太鼓を鳴らすという、
激しい動きも美しく決まっていました。

芝のぶさんのインタビューが記事になっていました。



こういった力のある方々が
陰から支えているからこそ、
歌舞伎の舞台は続いているのだなと
実感しました。


今回は12列目の席でした。
国立劇場小劇場は
10列目位から後方は傾斜がついており、
見やすかったです。