明日は歌舞伎座、「三月大歌舞伎」の初日。
夜の部では、市川海老蔵による
「助六由縁江戸桜」(すけろくゆかりのえどざくら)
が上演されます。

<江戸東京博物館の展示>
~あらすじ~
賑わう新吉原仲之町。
花川戸助六は夜ごと吉原に現れては
ところかまわず喧嘩をふっかけています。
実は助六は曽我五郎で、
相手に刀を抜かせて
源氏の重宝友切丸の行方を捜しているのです。
助六は、花魁の揚巻に執心の髭の意休へ悪態をつき、
刀を抜かせようとしますが、相手にされません。
一方、助六の実の兄である白酒売の新兵衛は、
弟の様子を案じて意見しますが、
紛失した刀詮議のためとの真意を知ると、
助六と連れだって喧嘩をしかけはじめます。
そこへ兄弟の母満江がやって来て…。
歌舞伎十八番の一つで、粋で華やかな江戸歌舞伎を代表する名作。
<歌舞伎公式総合サイト「歌舞伎美人」より>
…といったストーリーはともかく、
役者ぶり、豪華な衣裳、
華やかな音楽、快い台詞を味わう楽しい演目。
「三浦屋格子先の場」という一幕のみで、
約2時間の長丁場。
いろいろな人物が、
遊廓である三浦屋の前に現れます。

登場人物たちの、印象的な台詞が耳に残ります。
【硯の海も鳴門の海も
海という字はひとつでも
深いと浅いは客と間夫】
揚巻の「悪態の初音」。
嫌な客である意休に言いたい放題。

【この鉢巻のご不審か】
助六の紫の鉢巻は、みなぎるパワーの象徴。
代々の團十郎が助六を演じる際には
魚河岸に挨拶に行き、
紫鉢巻と下駄を贈呈される習わしがあったそうです。
【煙管の雨が降るようだ】
廓の女性たちから大人気の助六。
吸付け煙管を両手一杯にもらいます。
うらやましがる意休に、
足の指にはさんだ煙管を差し出します。
【杏葉牡丹の紋付も 桜に匂う仲ノ町
花川戸の助六とも揚巻の助六ともいう若え者
間近く寄って面相拝み奉れ】
「何奴(なにやつ)だ」と尋ねられた、助六の名乗りの台詞。
「杏葉牡丹」とは、市川團十郎家の替紋。

<杏葉牡丹(ぎょうようぼたん)>
尋ねた朝顔仙平とくわんぺら門兵衛は、意休の子分。
いかにも安っぽそうな奴さんとお侍。

【抜け 抜け 抜け 抜かねえか】
意休に詰め寄り、刀を抜かせようとする助六。
しかし意休は「抜くまい」と手の内を見せない。

【大どぶへさらい込み
鼻の穴へ屋形船を蹴込むぞ】
兄、白酒売新兵衛に喧嘩の稽古をつける。
しかし新兵衛は優男のため、さまにならない。
今回の配役は、このとおり。

私が見た「助六」は、片岡孝夫(現・仁左衛門)丈のもの。
片岡家の「助六」は、
「助六曲輪初花桜」(すけろくくるわのはつざくら)と言う。
夜の部では、市川海老蔵による
「助六由縁江戸桜」(すけろくゆかりのえどざくら)
が上演されます。

<江戸東京博物館の展示>
~あらすじ~
賑わう新吉原仲之町。
花川戸助六は夜ごと吉原に現れては
ところかまわず喧嘩をふっかけています。
実は助六は曽我五郎で、
相手に刀を抜かせて
源氏の重宝友切丸の行方を捜しているのです。
助六は、花魁の揚巻に執心の髭の意休へ悪態をつき、
刀を抜かせようとしますが、相手にされません。
一方、助六の実の兄である白酒売の新兵衛は、
弟の様子を案じて意見しますが、
紛失した刀詮議のためとの真意を知ると、
助六と連れだって喧嘩をしかけはじめます。
そこへ兄弟の母満江がやって来て…。
歌舞伎十八番の一つで、粋で華やかな江戸歌舞伎を代表する名作。
<歌舞伎公式総合サイト「歌舞伎美人」より>
…といったストーリーはともかく、
役者ぶり、豪華な衣裳、
華やかな音楽、快い台詞を味わう楽しい演目。
「三浦屋格子先の場」という一幕のみで、
約2時間の長丁場。
いろいろな人物が、
遊廓である三浦屋の前に現れます。

登場人物たちの、印象的な台詞が耳に残ります。
【硯の海も鳴門の海も
海という字はひとつでも
深いと浅いは客と間夫】
揚巻の「悪態の初音」。
嫌な客である意休に言いたい放題。

【この鉢巻のご不審か】
助六の紫の鉢巻は、みなぎるパワーの象徴。
代々の團十郎が助六を演じる際には
魚河岸に挨拶に行き、
紫鉢巻と下駄を贈呈される習わしがあったそうです。
【煙管の雨が降るようだ】
廓の女性たちから大人気の助六。
吸付け煙管を両手一杯にもらいます。
うらやましがる意休に、
足の指にはさんだ煙管を差し出します。
【杏葉牡丹の紋付も 桜に匂う仲ノ町
花川戸の助六とも揚巻の助六ともいう若え者
間近く寄って面相拝み奉れ】
「何奴(なにやつ)だ」と尋ねられた、助六の名乗りの台詞。
「杏葉牡丹」とは、市川團十郎家の替紋。

<杏葉牡丹(ぎょうようぼたん)>
尋ねた朝顔仙平とくわんぺら門兵衛は、意休の子分。
いかにも安っぽそうな奴さんとお侍。

【抜け 抜け 抜け 抜かねえか】
意休に詰め寄り、刀を抜かせようとする助六。
しかし意休は「抜くまい」と手の内を見せない。

【大どぶへさらい込み
鼻の穴へ屋形船を蹴込むぞ】
兄、白酒売新兵衛に喧嘩の稽古をつける。
しかし新兵衛は優男のため、さまにならない。
今回の配役は、このとおり。

私が見た「助六」は、片岡孝夫(現・仁左衛門)丈のもの。
片岡家の「助六」は、
「助六曲輪初花桜」(すけろくくるわのはつざくら)と言う。
追記(2022.11月)
2年半の時を経て、
いよいよ行われる市川團十郎襲名披露公演。
襲名演目のひとつとして、
当然のごとく「助六」が選ばれました。
今回の配役です。
11月。
12月。