今年の芍薬は、
蕾がたくさんつきました。

重さと先日の雨に堪えかねて
折れてしまったものは、
床の間に飾られました。


「立てば芍薬   座れば牡丹
歩く姿は百合の花…」

美しい女性の姿を例えた言葉ですが、
私は坂東玉三郎さんの舞台姿を思い浮かべます。
現実の女性よりずっと、女性らしい…
ということでしょうか。





もうひとつ、植物の名前由来の故事ことわざで
今朝のテレビで知ったのが、
「いずれ菖蒲か杜若」の語源です。

昔、源頼政が妖怪を退治した褒美に
「菖蒲の前」という妻を賜ることになり、
12人の美女の中から選ぶように言われ
大変困ったそうです。

このことから、
ともに優れていて優劣つけがたいことを
表すようになったそうです。
出典は「太平記」だそうです。

…これって、
今月歌舞伎座で上演されている「鵺退治」です。
しかし、話の流れが少し違いました。


源頼政は帝に仕える菖蒲の前と恋仲になり、
その不義の恋のため、勘当を受けています。
鵺を退治した褒美として勘当が解け、
菖蒲の前との結婚が許される、という筋でした。

こちらは明治時代、
歌舞伎座の座付作者であった福地桜痴が
「平家物語」を元に創作したそうです。