今日は十日戎(とおかえびす)、
大阪の今宮戎神社、兵庫県の西宮神社などで
祭礼が行われているようです。

戎、恵比寿とも書きますが、
七福神の一人として有名なえびす様です。
ヱビスビールのマークのとおり、
釣竿を持った、福々しいお顔の神様です。

私の住む関東ではピンと来ないのですが、
西宮神社の十日戎は、「福男」で有名。
門前から神殿まで猛ダッシュする様子が、
毎年ニュースで放映されています。

今宮戎神社の十日戎では、
「宝恵駕(ほえかご)行列」、
花で飾られた駕に、福娘や芸能人が乗り、
行列する行事があります。
今年は、松竹座に出演している
中村扇雀さん、市川中車さんが参加したとのこと。


十日戎と言えば、
歌舞伎「恋飛脚大和往来ー封印切」で触れています。

主人公の忠兵衛の持っているお金を、
敵役の八右衛門が からかって、
「お前の持っている金は、
『本年の吉兆はここじゃい、ここじゃい』 と
十日戎で売っている戎小判だ」と言います。
「戎小判」とは、縁起物の紙で作ったお金のことのようです。

追い詰められた忠兵衛は、
とうとうお店のお金に手をつけてしまいます。
敵役の八右衛門は、片岡仁左衛門さんの当たり役
と言ってもいいのではないでしょうか。
いつもは格好いい役の仁左衛門さんですが、
嫌味な役を突っ込んで演じ、
達者な大阪弁で忠兵衛をねちねちと追い込んでいきます。



私の住むところでは、
今でこそ十日戎の行事は行いませんが、
少し前までは、各家庭でお祀りしたそうです。

えびす様にお供えするのは、
いなり寿司だったそうです。
そんな話を聞いたら、いなり寿司が食べたくなり、
思い立って作ってみました。


子どもの頃、母の手伝いをしましたが、
油揚げを袋状にするのが難しく、
何枚かにひとつは破れてしまいました。

今日のは、すでに味付けされ
酢飯を詰めるだけの油揚げを買ってきたので、
その心配は、なし。