
昨日の帰宅途中、電線に無数の鳥たちが集まっていました。
スズメより大きく、ハトよりは小さい鳥、
ムクドリのようです。
数羽だったら微笑ましいのですが、この数…

ざっと…200羽近い数です。
その先の電柱にも、

さらに向かい側の電線も同様です。
ムクドリは繁殖期を終えて雛鳥が巣立つときに、
大きな群れを作る習性があるようです。
先月の半ば頃から、街の中、農地の道路でも
ムクドリの群れを見かけるようになりました。
こんな、愛嬌のある鳥なのですが、(昨年春に撮った写真です。)

大きな集団を作って、賑やかに鳴き騒ぐことから、
昔から、どちらかというと下品なイメージを持たれていたようです。
歌舞伎舞踊の「吉原雀」には、「鳥づくし」の歌詞があります。
『♪その手で深みへ浜千鳥 通い慣れたる土手八丁
口八丁に乗せられて 沖の鴎の二挺立 三挺立
素見ぞめきは椋鳥の 群れつつ啄木鳥格子先
叩く水鶏(くいな)の口まめ鳥に
孔雀ぞめきて 目白押し』
「鳥づくし」ですから歌詞の中に色々な鳥が出てきますが、
ムクドリは遊廓に大勢で押し寄せて、
素見(冷やかし)をする客に例えられています。
…キツツキとは店先の格子にしがみついて、
品定めをするお客の様子でしょう。
長唄の二上がりという、派手でうきうきするような曲調です。
この「吉原雀」は、11月からの松竹歌舞伎巡業で踊られるので
楽しみにしています。

「教草吉原雀」という、より原曲に近い形での上演になるようです。