国立劇場の定式幕。
歌舞伎座の定式幕と使われている色は同じですが、
並び方が違います。
歌舞伎座のは確か、右から緑、柿、黒です。


昨日見た「伽羅先代萩」通し の続き。

「御殿」までは女どうしの戦いでしたが、
ここからは男どうしの戦いになります。

<床下>
荒獅子男之助:彌十郎
・・・彌十郎さんもこれまで いろいろなお役で拝見しましたが、
  荒事はおそらく初めてです。
  この後の場面では、二役で渡辺外記という
  全く違う役柄を演じています。
仁木弾正:橋之助
・・・姿形が大きく美しく、悪役にはまっています。
  妖しさ、不気味さがさらに加わるといいと思います。

<対決>
国生、虎之介、梅丸といった若手が、大人の役で出ていました。
筋書きのインタビューで虎之介が
「舞台上に長くいることから始めたい」と言っていますが
そのとおりですね。与えられるチャンスを生かしてほしいです。

橋之助と国生の親子、梅玉と梅丸の師弟、片岡市蔵と亀蔵の兄弟が
同じ場面に出ていたのがツボでした。
そういえば、彌十郎長男の新悟も
「御殿」の呼び出しの腰元一役で出演していました。

<刃傷>
瀕死の渡辺外記に細川勝元が舞を舞わせたり、
(国が治まって)「めでたいのう」と言ったりするので、
客席から失笑が起きたりすることがある場面ですが
今日はそんなことはありませんでした。

12時開演、終演は16時40分(実際は2~3分早い終演でした。)


国立劇場はロビーが広々としているのがいいですね。


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「伽羅先代萩」の通しを初めて見たのはこの国立劇場、
1988年12月でした。
政岡は歌右衛門、自分は3階席でしたので、
台詞はあまりとおりませんでしたが
圧倒される存在感でした。

「竹の間」はなく、「御殿」は まま炊きはもちろん
丁寧に演じられていました。


他の配役を見てみると、

足利頼兼、栄御前:中村芝翫
谷川絹蔵、渡辺外記:先代 坂東三津五郎
八汐:先代 河原崎権十郎
仁木弾正:吉右衛門
細川勝元:中村福助(現、梅玉)・・・今回と同じ

また、今回栄御前の中村東蔵さんはこのときは松島を、
小槇役の坂東秀調さんは侍女役として出演されていました。
今回仁木役の橋之助さんも山中鹿之助として、
絹川谷蔵の松江さんも笹野才蔵として出ていたようです。