摂津 大原城 | ゆめの跡に

ゆめの跡に

On the ruins of dreams

イメージ 1①主郭(姫山神社)

イメージ 2②主郭櫓台

イメージ 3③主郭虎口

イメージ 4④主郭土塁

イメージ 5⑤大堀切

イメージ 6⑥遠景

 

訪問日:2016年12月

 

所在地:兵庫県三田市

 

 大原氏は2か村を領有する摂津の国人で室町時代末期に大原勘介や大原掃部助の名前が見えるが、天正初年に荒木村重により滅ぼされたという。

 

 大原氏の菩提寺・青原寺は元享年間(1321-24)の建立と伝えられ、ここに残る市指定文化財の大般若経六百巻には文永7年(1270)・元享2年(1322)・応安5年(1372)・永正8年(1511)などの年紀の奥書がある。

 

 この大般若経について民話が伝わっている。大原宗隆には姫がおり、近隣の貴志城主に嫁いでいたが、夫婦仲が悪化して実家に戻されていた。

 

 実家に帰って間もなく父が討死し、姫は父の菩提を弔うため大般若経六百巻を写経したが、力尽きて亡くなった。

 

 村の者たちは姫の死を悼み、お社(姫山神社)を建てて姫の霊を慰めたという。