出勤の通り道に使う古びたショッピングセンターの細い通路の階段をのぼりきると曇り空のやや陰った日差しが見える突き当りのドアから非常階段に出るのはやめて手前左側の横道の階段をのぼると金魚や錦鯉の水槽がならぶ若干蒸し暑い感のあるコーナーに出てこのままここを突っ切って仕事に行こうかと思いきゃあ突然殺気を感じて振り向くとネクタイ背広の見た目にわかりやすい華奢な中国人の青年がおれを殴ろうと拳を作ってたのでおれを殴るのかと聞いたらうなずいて殴りかかろうとするのでおれも奴のこめかみめがけてフックで殴りかかったら見事にヒットした瞬間ビェェェェエエエエエーッ! てな鳴き声でびっくりしたのだ。
なんでびっくりしたかとゆーとそんなのは夢であって気がついたら現実では隣で寝ていた嫁をグーで殴っていたわけでそりゃあ夜中に突然グーで頭を二発殴られりゃあパニックになるわな新婚二日目にしていきなりのDVテロなのだからおれだって泣いたふりして土下座するってなことで結婚したのだ。まだ同居しとらんが10月5日入籍したのだが同じ日に皇室系の挙式もあったのでおれの入籍はニュースにならんかったのだがシアターの役者のみなさんがおれの予想以上に祝ってくれておれも嫁も冷や汗もので結婚写真を撮ってくれてもう撮影は映像部だし明かりは照明部だしアクターは撮られるのがプロだから盛り立ててくれるし仕切るのは舞台監督だしもう銭には換算できねープライスレスなイベントを幕間とは言え作り上げてくれたのはもう感動的でチンコも頭も下がりっぱなしだったのだ。みなさんありがとう。同じステージを長くやってるとみんな家族みたいになるってゆーけどおれにしてみれば同じ病棟の入院患者みてーなのだがその微妙な距離感が面白いのでこれからもよろしくね。丙午のせっちんは齢48にして36歳の同じ午年の嫁をもらいました。おれは孤独死を予定してたので貯金なんぞオケラなのだがこれから貯金して来年にはうちのにゃーにゃと共に一緒に住みたいのだにゃあ。