メダカをもらったのだ、10匹。
よく行く近所の居酒屋で。
とーとつに。
これがまた可愛くて可憐なのだ。
おれは居酒屋の自転車をかりて、アパートに帰っててきとーな器を見つけ、その足で近所の熱帯魚ショップに駆けつけ、
おれはメダカを飼うのだが、適当な水草と砂利と餌を購入したいと告げた。
したら店員は、熱帯魚のショップなのでメダカはちと…。
みたいなことをほざいたので、おれは、能書きはよい、メダカが良き環境にて飼育できる準備をしたいのだ。
したらなにか、きみは熱帯魚だけで他の魚の面倒はみれんとゆーのかね。それはそれで面白い、おれは他の従業員を探す。きみがそーゆー態度なら、しかたあるまい。
第一そこに見えるのは、メダカじゃーないのかね。
したらカウンターの奥から主任とのたまう人物が慌てて出て来て、刃傷ざたにならずにすんだ。
おれはメダカとはいえ10匹の命をあずかる身になってしまったのだ。
これは大変なことだ。
たぶん、脳味噌のかわりに神経の固まりがあるくらいで、辛うじて心臓らしきものはあるはずだ。
明るい暗いの区別はつくが、痛覚はほとんどないと思う。メダカ。
バカは可愛いな。
命に上も下もない。ただあるのは、死んでしまった場合の送る側の意識とプライドだけ。
実にくだらない。
メダカが死んだら捨てるか、小さな子供が遊びがてら墓を作るくらいだろ。
おれが死んだらその程度がいい。