CROSSWALK?
「向こうの信号機まで駈けよう。ダメ?」
「えー?!」
と言うやいなや、スターターのピストルは発射されるわけで・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
そう、きっかけは突然現れ、僕を困らせる。今回も例外ではなかった。
彼女はいつでも走れるようにだろうか?履きこなれたスニーカーを常に愛用していた。
走る体勢は整っていたんだ。
平凡な一日にアクセントを付けてくれるだろうか?
「信号青なら駈けるモノなの?」
彼女も陸上部出身なら僕も陸上部在籍者。
お互いの技量を試すチャンスだ!!
「手加減はしないさ。いつでも受けて起つよ。」
そう、いつも言ってたっけ?
それにしては彼女が駈け出した瞬間に呼応して走ってもよかったような?
ほんの少し気持ちに余裕があった僕
いやいや、本当は彼女の背中を見たかった。背中に見とれてたんだ!!!
ほんの一瞬だけ彼女の背中が止まっているような気がした。
「うぉー。そう来たか。」
僕は少し笑みを浮かべながら、彼女の背中を追いかけた。追いかけた。追いかけた。
まるで背中に答えがあるかのように・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
矛盾だらけの都会の喧騒に駈け、そこに答えが見出せるかのごとく全力で走る二人。
それは信号が赤に変わるまで、赤に変わるその時、その瞬間まで。
はたして、チャンピオンフラッグを手にしたのは、彼?彼女?それとも二人かもね。
太陽が雲の間から顔を覗かせてる日の出来事だった。