野良犬を追いかけて
「おいおい!!待てよ。待てよ。」
ついさっきまで君の鼓動が肌で感じるくらい、寄り添いながら芝生に寝そべってたのに、突然君はハッと跳び上がり、僕のおでこにすばやくキスすると舌を出しながら走り、そして見えなくなった。
何年いや何千年も同じことを繰り返してる。僕も同じ光景を何度も見てるようだ。いや何度も同じことを演じてるような気がした午後の昼下がり。
僕の目の前で君は太陽の傘の下の天使のようにグルグルと廻っている。廻っている。何がおかしいのだろう?うっすらと笑みを浮かばせながら、両手を目一杯拡げ、光合成に精を出していた。
かつては追いかけて、かつては追いかけられて、いつの間にか君の背中を眺めていた今。
これから何が起こる?それもこれもまた同じこと。同じように演じればいいじゃん!?不敵な笑みを浮かばせながら、やけにまぶしい光をみつめていた僕。
キスした君はダレ?前にも会ったよね?また会いたいために想い出し、会うために寝転んだのか?
君は一体僕に何をさせようと?何をすれば君は満足なの?
君は一体?君は一体?
「おい!!おい!!待てよ。待てったら!!」
好機到来か?僕自身限界だったのか?寝そべってたのに引導を渡し、かすかに煮え切らない腰を上げ、君のそばに向かって駆け出した。駆け出した。
本当は僕もグルグル廻っていたい。君の手に触れたいんだ!!!
君を確かめたい。君を確かめたい。君はダレ?君はダレ?