うろんころんしてみる隊 -81ページ目

うろんころんしてみる隊

うろんころん・・・って何かって?九州弁でして、標準語に解釈するとウロウロと「散策している」「徘徊している」・・・どちらでしょうかね?
傍から見ると限りなく後者に近いわたくしの、人生の糧にもならないつぶやきを書き留めて行こうと思います。

海翔ける いさなの群れの 水沫あと    

 

 

主計担当、本日も食い盛り共の腹を満たすべく、スーパーへと赴く

クジラ肉の刺身がグラムいちきゅっぱでご登場!安いではないかとお買い上げ。

 

我が家の祖も捕鯨をなりわいにしていたので、スーパーに並ぶと、出来るだけ購入するようにしております。通常でも、赤肉なら牛肉コマとあまり変わらないぐらいの値段であり、また栄養価も高いので、鉄分やたんぱく質の要る育ちざかりにはうってつけだったりするのです。

(ベーコンのような高級品なぞ滅相もない、煮しめ鯨か赤肉しか食べたことがございません)

 

如何せん、こが~しこ広か海を絶え間なく泳ぎよんなさる強靭な躰!その巨躯を仕留めるは、そう簡単なことではありませんでしょう。

日本では、縄文時代の遺跡から鯨類の捕獲に使われたであろう石器等が出土しております。

17世紀頃になると、鯨組といった組織的捕鯨の形式をつくりあげていきます。捕獲方法も、銛(もり)を使った「突き捕り式」から「網捕り式」となり、明治頃になると「捕鯨砲」となっていきます。

捕鯨は補獲、解体、流通と多くの人手とお金がかかりました。その代わり、鯨一頭からは、燃料用の鯨油、食用肉、骨歯は工芸品、毛は網、皮はゼラチン、血は薬、マッコウクジラの糞は香料、カスは肥料に・・・と余すところなく利用されてきました。つまり、生きた大切な資源でもありました。親子の鯨を捕らえる事もあり、捕らえる人々も不憫に思う情があったのでしょう、今でも漁場の各地に鯨を祭った祠や神社などが残っています。

世界的な規模で行われてきた捕鯨も、戦後になると、流石に鯨油の需要は廃れていき、また、年々その捕獲枠が規制を受け、減少していきました。

そして、1982年に国際捕鯨委員会(IWC)にて商業捕鯨の停止が決議され、調査捕鯨のみ可能となり、商売としての捕鯨が出来なくなります。これが、昭和時代の「鯨の竜田揚げ」や「鯨の大和煮」を食べた世代と食べた事がない世代にわけられることになるのですがね。それまで庶民的な食材として、食卓にのぼっていた鯨は手に入らなくなります。

然し、日本は2019年にIWCを脱退し、我が国の領海及び排他的経済水域に限って商業捕鯨が可能となりました。勿論、年間漁獲可能量も決まっています。お陰様で、高級クジラベーコンばかりでなく、鮮魚コーナーの刺身と一緒に並ぶようになりました。

 

ばってん、時々・・・外国のいひゅ~もんから目の敵にさるっですたいな。

しか~しですたい!

みどりのまめさんがはらかかして(怒って)も

海のワンちゃんがおめいて(叫んで)ばたぐらわして(暴れて)も

こっちは6000年以上も昔からわが口どもに食べてきたもんたいな、食としてはイマドキじゃないかも知れんけれども、昔から食べてきた、おるが家(わがいえ)の血となり肉となった食材ですもん。

 

野蛮だなんだと云われようが、そもそも、人間が生きる為には植物にしろ動物にしろ、だれかの命をもらい受けないと生きていく事はできないのだもの・・・

わたしゃあ仙人じゃなかもんば霞だけじゃ生きとられん。

 

赤子が口にする乳も、素は母の血液。その後乳から離れ、食物から栄養を摂る事を始める。これまで何度も何度も練習して覚えた・・・手を延ばし、掴んだものを口に入れ、口の中で捏ね繰り回す。

それは食べる為に覚えた事、美味しい?美味しくない?毎日毎日繰り返される「食」の営み。

本来は、これまで先人たちが食材に出来るか挑戦し、改善を重ね築き上げてきた食の文化をいかし、さらに次の世代に繋いでいくこと。

 

戦後、80年の間にその食文化は随分と様変わりしてしまったけれど、それでも、自分が幼き頃に食べた「味覚」は不思議と残っていて、数十年後に「確かこんな味だった」と記憶を頼りに欲してみる。

 

刺身肉ですが、「大和煮ふう」にするとおかずになるので、ここでおるが家の怪しげなレシピをご紹介しておきます。

 

ばさらっか鯨の大和煮ふうレシピ

①取りあえず鍋に水を張り、生姜と鯨肉を入れて煮る「まあ・・灰汁ん出たし、だいたい茹で上がったろうけんよか」という頃合いで湯を捨てる(ざるにざばーっと流す)

②鍋をぴゃーっと洗って(灰汁を洗って)それに水と九州名物「甘口醤油」を・・・比率はわからんなぁ4倍薄めるくらいなのか?嘗めてみて醤油の味がしっかりすればよか・・程度・・・・に①をぶっこみ、また煮る。

③まだ灰汁がでれば取り払い、沸騰したら火を止めてしばらく放たくっておく。

 

冷めた頃には染みておろう・・・器によそいさあ!食べなっせ!!

と食卓に置いておいたら、皆が食べ終わる頃には器だけになっておる感じ・・・ですな。赤肉も見た目は硬そうに見えますが、食べてみるとそれ程でもありませんヨ。

倅よこれを頂き日本男児の血となり朒となれ!!このやせギス共め。

 

※注 ・いさな →くじら ・ばさらっか →大雑把な