ゴッホと静物画伝統から革新へ
ゴッホのことが大好きなアートライフクリエーター、ヴィオ優美さんと一緒に鑑賞して参りました。
ヴィオさんの発する、テンションの高いお言葉に
いつもパワーチャージをしてもらい、
いつかタイミングが合えば、アートライフジャーニーに参加をしたいと思っておりました。
たまたま、キャンセルが出たとのことで、滑り込ませていただきました。
ゴッホといえば、
私が知っているのは、ひまわりの花、自画像、
荒々しいタッチの糸杉と、渦巻く星空の印象的な空のイメージ。
ひまわりは、静物画ですが、どちらかというと、風景画を描いている人っていうイメージでした。
日本人が好きな画家ベストスリーに入るくらい、日本では人気の画家。
はじめは、話題の展覧会だし、せっかくだから見に行こうとくらいの気持ちでした。
事前にこの展覧会の予習として、30分の動画2本と、PDFの資料そして音声のデータ
とたくさん資料が届きました。
一通り予習ということで目を通しましたが、
全てはそこでは理解できませんでした。
しかし、
画業がたった10年間で短い間にも作品数はかなり多い多作の作家でした。
日本が大好きで、日本に憧れて、共同体として共同生活をする組合のようなものに憧れ、南フランスのアルルに黄色い家を用意するもの思うようにはメンバーが集まりませんでした。
今では日本では大人気の画家ですが、生前は1枚しか売れなかったそうです。
私の苦手な歴史を紐解きながら鑑賞の手引きをしてくださいました。
静物画は、花、日常品、楽器、魚、食べ物など生命を持たず、動かないものを描いた西洋絵画の分野を静物画といいます。西洋美術史上、静物画が一つの分野として確立するのは17世紀と言われています。
それまでは、絵画といえば宗教画がメインでした。
ネーデルランド(現在のオランダ)では、宗教画の代わりに、静物画が流行りましたが、その静物そのものに意味付けがありました。
18世紀、大航海時代になり、植物学への関心や、園芸品種の開発が、花の静物画の発展となる。
19世紀、フランスでは17世紀オランダ静物画を再評価する動きが高まり、対象物を緻密に描くという点で、力量が試される分野でした。
20世紀、写真が世の中に出てきて、現物をリアルに表現するというのは写真にとって変わりつつあり、
本物そっくり描くよりも、絵画としてできることを模索し、色やかたちを独立したもの捉えはじめました。
そこで出てくるのが、印象派であり、キュビズムです。
今回の展覧会ではその流れがわかるように、そして、ゴッホがどのように影響を受けたがわかるように展示されていました。
ゴッホは、静物画は、練習台として描き、本当は人物を描きたかったそうです。
麦わら帽のある静物 188111月下旬〜12月
ゴッホにゆかりの品々
この頃は光を意識して暗い色調でした。
髑髏
1887年
人生の儚さや死を連想させる「ヴァニタス」の一作品。よく見ると、白い骸骨の中には色々な色が使われていました。緑が使われているのが印象的でした。
青い花瓶にいけた花 1887年6月
1986年パリに渡って2年目。
色彩が明るくなりました。
その頃パリの画壇では印象派が、台頭していました。モンテッセリの影響を受けています。
とても厚塗り、これは原画を見ないとわかりません。
結実期のひまわり 1987年 8〜9月
ゴッホといえば、ひまわり。
ひまわりの作品を集めたコーナーがありました。
ひまわりといえば、太陽を向いて、誇らしげに大輪を咲かせるエネルギーの象徴のようなイメージがありますが、実になった、ひまわりも描いています。
これも、ご多聞にもれず、色々な色が使われています。
ゴッホのひまわりは有名ですが、同じような構図の絵が複数あるのは今回知りました。
そして、日本、SONPO美術館にあるのは、ロンドンナショナルギャラリー所蔵版の模写になります。
今まで特に気にしていなかったのですが、黄色い背景に黄色い花をを描くのはとても、難しいことと聞きました。
よくよく見ると黄色の中にも補色の青や、緑が使われています。
ひまわり 1888年11月〜12月
ゴッホは、夏に描いたひまわりの花を、秋から冬にかけて、自作の作品を複数模写しています。
SONPO美術館にあるひまわりは、その模写作品のうちの1つです。
とてもエネルギーを感じるひまわりの花でした。
特に中央にある赤い点と、左側のこちらを向いているかのようなひまわりはとても特別感がありました。
ゴッホの描く花は、必ずと言っていいくらい萎れた花も描かれているのがとても印象的。
今回は、ゴッホの作品を時代背景とともにじっくり解説を聞いて鑑賞しました。
SONPO美術館のひまわりは今まで何度かみているのだけど、特に何も考えずに見ていたので、特に何も感じることなくスルーしていました。
今思うたら勿体無い。
そして日本人の好きな画家ベストスリーに入るとのこと。色々エピソードがあって興味深い画家だなと思いました。
実は、この静物画の時代の後に、有名な対策が次々と生まれるのですが、それはまたの機会にゆっくりと鑑賞できる時が来るといいな。
アートジャーニー「ゴッホと静物画」は、10:00会館とともに入場してたっぷり3時間近く!
会期の終わりということもあって平日の朝でしたが混んでいました。
今回案内をしてくださった、ヴィオ・優美さんは右から2人目の赤いパンツのお方です。
とにかくお話が上手で、知識があって、独特のヴィオ節には、引き込まれます。
ヴィオ・優美さんのブログ
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