かっちゃんの隣に座ったアラビア人と思われる男は、ワイン🍷を何杯も飲んで、訛りのきつい英語で話しかけてきたり、大きな声で独り言を言ったり、何回もキャビンアテンダントを呼び出しては、メモ用紙とボールペンをねだったり、ワインを強請ったりしていた。
貧乏ゆすりが酷くて、上のバッゲージケースに入れた荷物を取って貰うよう、キャビンアテンダントに頼んだり、札束を見せびらかすように、金勘定をしたり、およそ常人が機内で振る舞う姿には程遠い。
あまりの暴虐ぶりに、彼が2度目のトイレに立った時、キャビンアテンダントに頼んで、少し離れた空席に移動させてもらった。
空席があって良かった。
平和なエリアに移動して、静かに過ごすことが出来た。
後で聞いたら、私達が移動してから、その男が戻して、吐瀉物が散らばり、大変な騒ぎになっていたそうだ。
移動後は、同じ機内とは思えないほど、平和な雰囲気の中で過ごすことが出来たが、何だか今の地球の在りようを映すようで、複雑な気持ちになった。
お酒を自分のコントロールがきかないほど飲んで、自分勝手に振る舞い、周りに迷惑をかけていても平気でいる。
何処かの国の振る舞いと変わらない気がする。
同じ地球に住む者として、情けないが、距離を置くことで、危険地帯から避難した形となった。
公の場では静寂が基本の日本では、機内マナーとしては考えにくいが、最近は日本でも、新幹線の車内で、似たような事が起こることもあると聞く。
外国人の増加と共に、モラルの低下を感じるこの頃、地球全体の波動を整えるためにも、一人一人の意識と行動が問われるところだ。
映画『美しき緑の星』の主人公・ミラのように、【切断】しながら歩きたくなる。
そうこうするうちに、エジプトのカイロ空港に到着。
ビザを得て、空港内を行くと、壁に3人の音を奏でるエジプト人女性が描かれているのが目についた。
これから始まるエジプトの旅。
期待に胸が高まります。

