30年前、40年前の夏は現代のように暑くはなかったという話を良く耳にすると思います。特に夏の都市部は耐えられない程暑くなっています。現代の夏がこんなに暑くなってしまった原因はいろいろあるのですが、主な原因は3つでしょうか。

・エアコンの廃熱
 エアコンはヒートポンプといって、家の中の熱を家の外に出すものですが、熱を移動させるためにさらに電気、つまり、エネルギーを使っています。熱を移動させるために使ったエネルギーも最後には熱になります。平たく言えば、冷房は、家の中を冷やすクーラーであると同時に、外気を温めるヒーターなのです。エアコンを使う家が100軒に1軒くらいのうちは全く問題有りませんでしたが、今のように全ての家、全ての部屋にエアコンが付いていると外気へのヒーター効果が無視できなくなります。
 ここでさらに問題なのが、ヒートポンプ、通称ヒーポンですが、ヒーポンは熱を移動させる場所の間の温度差が大きい程、余計に移動させるためのエネルギーが必要になります。つまり、外気温が高くなれば、部屋の温度を同じに保つのに余計にエネルギーを使うのです。それが、さらに外気温を上昇させ…、という悪循環を生み出しています。
 非現実的な話をすれば、関東地方全体でこの夏は絶対にエアコンを使わないことにすれば、真夏でもそれほど暑くならないのではとすら考えることがあります。

・アスファルトによる舗装
 アスファルト舗装された道路が夏場にはすごく熱くなっているのは皆様ご存じの通りです。大昔は道路は土であり、水分を含んでいたので、太陽光で暖まっても水分が蒸発して冷やしてくれたのであまり暑くはなりませんでした。今のアスファルトは特殊なものを除いては、そういった効果は全くありません。
 また、昔は小川というかどぶ川のようなものがあちこちにありましたが、今はそういったものは都市部ではほぼ全部、蓋をして暗渠になってしまっており、川の水が蒸発して涼しくなる効果も期待できません。

・気象変動
 最後は、エルニーニョ、ラニーニャといった気象変動ですが、こればっかりは大自然の事なので人の手ではどうしようもないと思います。全く不可能ではないとは思いますが…。例えば、中国では北京オリンピックの開会式が晴れるように、あれこれ人工的に手を打ったようです。しかし、こういうやり方は、後々しっぺ返しが有りそうな気がします。結局、大自然として調和が取れているところに局地的に無理な形でバランスを崩そうとした訳で、そのせいで他の部分に違う形で影響が現れると思いますが、それを全て予測して手が打てる程人間の知恵は進んでいないからです。
 そんなこんなで、こればっかりは諦めるより仕方がないように思います。

 
 以上のようなことを考えると、細かいことはとりあえず置いておくとして、この夏を電気を使わず涼しく過ごすために私たちにできることは、大まかには、エアコンの使用を最小限にとどめる、可能な限り使わない、打ち水をする、また、打ち水と同じ効果が期待できる、屋上緑化やグリーンカーテン、ベランダや庭で沢山の植物を育てる、といった事になるのでしょうか。
 細かいところでは他にも色々できることがあると思いますので、それは追々書いていこうと思います。