タイトルに独学術とあるから、勉強の仕方だけしか書いてないのかと思っていました。読了後は、人生全般に関わる考え方の本だと感じました。

 

 「真面目に努力する」ことを目的にすると、効率が悪くなる。目的を明確にして、ゴールから逆算し、段階を追って、まず、何をすべきかをしっかり考えてから、そこに向かって要領よく努力しよう、という内容でした。

 「要領がいい」という言葉に、良い印象を持っていませんでした。ずるいやり方をして、他人を蹴落とすような意味合いに取っていました。調べてみると、本来はポジティブな意味なのだということを知りました。「物事の要点やコツをきちんと押さえていること」だそうです。ひろゆきさんのイメージにピッタリだと思いました。

 

 ひろゆきさんは、大学受験のときに、「少ない努力で合格する方法」をとことん考えて、合格したそうです。合格するためにとことん考えて、目的を達成した話で思い出したのが、ホリエモンの刑務所でのエピソードです。刑務所内で折り紙を折るという作業があったそうです。はじめはものすごく時間がかかったけど、もっと効率よく折れる方法をとことん考えたら、所内で一番早く折れるようになったそうです。自分の頭で考えることの大切さがわかるなぁ、と思いました。

 ひろゆきさんも堀江さんも頭がいいから、効率よく考えられるのでは、とつい思ってしまいますが、お二人ほど頭が良くなくても大丈夫な方法が本の中に紹介されていました。それは、

 

うまくいっている人のうまくいっている部分をまねる

 

ということです。そのままをまねるのではありません。うまくいっている人がどうしてうまくいったのか、その理由を理解した上で、自分はどの部分をまねるとうまくいくのかを考える。自分ならこうしたほうがいい、というアレンジを加えることでよりうまくいく確率が高くなる。といった内容でした。

 パクる話のところで、YOUTUBEでの切り抜き動画のことについて書いてありました。何人かの人がひろゆきさんの動画を切り抜いて、動画をアップしているのは、知っていました。ずるいやり方だなぁ、と思っていたのですが、切り抜き動画の収入の半分をひろゆきさんの懐に入る契約?になっているそうです。「ずるいやり方だなぁ」から「うまいやり方だなぁ」という印象に変わりました。

 

 私が一番、読んで良かったと思えたエピソードは、「プログラミングを勉強したいけど、すぐ挫折する人」の話です。「JavaScriptをマスターしたい」といきなり完璧を目指すと挫折しやすいとのことです。まずは、「こういうのを作りたい」という気持ちから始まり、それを作るためには何が必要かを考え、必要な勉強をし、いつのまにかプログラミングができるようになる、というように最初に目的がはっきりしてないと、正しい努力ができないという話でした。私も何回かチャレンジしようとして、挫折していました。プログラミングスキルを使って「こういったものを作りたい」という明確な目標がなかったからだと身に染みてわかりました。

 

 この本を読んで、何事も、要領よく達成できる方法をちゃんと考えて、正しい努力をしたいと思いました。