水彩画デザイン3種


今回制作した猫、レモン、チューリップの水彩画は展示作品としてではなく、初めからステッカーなどのアートグッズへ展開することを目的として描いたものです。


普段の作品制作とデザインのための制作は似ているようで少し異なります。


原画作品であれば、紙の質感や絵の具のにじみ、実際の大きさを含めて作品として成立します。


しかしグッズになることを前提とした場合は、小さなサイズになっても魅力が伝わるか、輪郭が美しく見えるか、印刷したときに色彩が損なわれないかといったことも考えなければなりません。


水彩画は繊細な表現が魅力ですが、その繊細さゆえの難しさもあります。


淡い色の重なりや微かなにじみは、紙の上では美しく見えても、データ化して縮小すると印象が弱くなってしまうことがあります。


そのため絵としての自然さを保ちながらも、アイテムとして十分な存在感を持たせるバランスを探る必要がありました。


今回の制作では猫の印象的な瞳、レモンの鮮やかな色彩、チューリップのやわらかなフォルムなど、それぞれのモチーフが一目で伝わることを意識しています。


アートとしての美しさとデザインとしての機能性、その両方を成立させることは簡単ではありませんが、だからこそ面白さを感じる部分でもあります。


水彩画が紙の上だけでなく暮らしの中で気軽に楽しめる存在になるよう、そんな思いを込めながら一枚一枚制作しています。