「Loquat」F10
道端の畑に剪定された枇杷(ビワ)の枝葉がまとめて置かれていました。
剪定され、少し無造作に重ねられたその姿になぜか魅力を感じました。
青々とした葉、乾きはじめた枝、切り口の白さ。
生き生きとした緑の中に、時間の移ろいや人の手がはっきりと残っています。
それらは決して作品として華やかではないのですが、日々の暮らしのすぐそばにある確かな美しさだと感じました。
この作品では葉の重なりや枝の流れを一つひとつ追いながら、枇杷がもつ生命感と剪定後の少し儚い空気を水彩で丁寧に描いています。
光を含んだ緑のグラデーションや乾いた枝の質感から、その場に流れていた穏やかな時間を感じていただけたら嬉しいです。
