※衆議院外務委員会でTPP11協定の承認について反対討論を行う山川百合子代議士
本日(2018年5月18日)、衆議院外務委員会で「環太平洋パートナーシップに関する包括的及び先進的な協定の締結について承認を求めるの件」(TPP11協定締結の承認)について、急きょ採決が行われることになり、山川百合子は立憲民主党を代表して反対討論に立ちました。
これが決まったのは昨日の午後。昨晩は夕方以降のスケジュールはすべてキャンセルにして、原稿の作成に集中しました。
既に衆議院本会議でも山川百合子はTPP11について、立憲民主党を代表する30分間の質疑を行っておりましたから、今回の急な採決に際しての討論者に抜擢されたものと存じております。
TPP11については、党内でも様々な意見がありますが、政府は何を慌てているのでしょうか。拙速な採決と本会議上程の背景で、充分な答弁や情報開示も行われていないことが、反対理由の第一に挙げられますが、私たちは米国を含んだ貿易交渉をにらんで、政府に釘を刺す意図で討論に臨みました。
3分間という限られた討論時間でしたが、かなりエッセンスを凝縮した原稿に仕上がりましたので、ブログ記事として公開させて頂きました。
是非、ご一読下さい。
山川百合子事務所
事務所長 瀬戸健一郎
Kenichiro Seto,
Chief of Staff,
Yuriko Yamakawa's Office, CDP MP
※以下が、山川百合子が行った反対討論の原稿です。
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反対討論
立憲民主党の山川百合子です。
私は、立憲民主党・市民クラブを代表し、「環太平洋パートナーシップに関する包括的及び先進的な協定の締結について承認を求めるの件」に対し、反対の立場から討論いたします。
まず、冒頭、この協定の必要な審議が全く尽くされていないことを指摘しておきます。
各党の質疑でも、乳製品や牛肉セーフガードのTPP枠の問題、経済効果分析における労働力補塡の問題、医薬品に関する知的財産の問題、国家主権に関わるISDS条項への我が国の姿勢等々、まだまだ議論を深めるべき点が指摘され、政府に質すべき点は数多く残されています。
このような状況で、たった三日間の質疑での採決、ましてや本日の本会議への異常とも言える緊急上程は、到底認められるものではありません。
その上で、本件に反対する理由を申し述べます。
まず、TPPに関する政府の度重なる方針転換、情報不開示、国民へのアカウンタビリティの欠如もあり、TPPを推進する国民的コンセンサスは未だ得られてはおりません。
国民の間に、TPPに根強い懸念と反対の声があるにもかかわらず、政府は、国会審議の時間や回数を十分に確保したと主張していますが、国内対策が行われない場合の影響さえ示されないのですから、いくらノリ弁と称される黒塗りの資料が示されても、国民の皆さんが納得することは到底できません。
さらに、TPPトゥエルブとイレブンの間で行われるべき調整に関しては、米国が抜けた本協定では、乳製品の七万トンのTPP枠や、牛肉のセーフガード発動数量のTPP枠について当然行うべき見直しが行われておりません。
政府は、米国のTPP復帰がなくなった時点で、本協定の見直し規定に基づいて協議を行うとしていますが、一旦この枠で利益を得た国々が、枠の縮小に合意するとは考え難く、米国から二国間交渉で新たな要求を突き付けられる可能性もあるのです。
そもそも米国は、日本を中心にまとめられたTppイレブンの条件を大前提として、日米FTAを迫る構えです。米国抜きのTPP交渉など意味がないと主張されていたのは、安倍総理ご自身だったはずです。
政府は、米国のTPP復帰を強く求める一方で、我が国の農業に与える影響を十分に想定していません。ISDS条項の凍結解除が復帰の条件とされる時、我が国の皆保険制度の存続が危惧されます。
訴訟大国・米国抜きで、TPPイレブンの範囲の中で「聖域を守りました」「TPP交渉参加前の衆参・農林水産委員会決議を守りました」と説明することは、とても不誠実なことだと思います。
以上が、本件に反対する主な理由です。改めて、本件の審議が全くの不十分であり、TPPに対する国民の十分な理解を得るには到底至っていないということを強く申し上げ、反対討論といたします。
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※後日、ここに討論の動画記録を公開しますので、お楽しみに!(せとけん)

