大学時代好きだった人からの年賀状を今日になって発見した。



「ひさしぶりー元気してる?」



雄の牛がセクシーな格好をした雌の牛に息を上げている構図に見慣れた丸字。





「96DA君は今何をしてるのかな?」



読み上げて。





僕は今何をしてるのかな?





夜明け前の寝室で誰かに尋ねるみたいに呟くんだ。





昼。





人がいないならいないで大変で、いたらいたで面倒くさい。

全ての元凶が自分だとしたらこめかみに銃を押し付ける人がどれだけいるんだろうか?



抱き締めた手も、殴った手も同じで。



僕はその手で今日も昨日と同じ握り飯をほうばっている。






出勤途中に寄ったコンビニで買ったおにぎりを食いながらをバイクを走らせる。



いつもよりも出勤時間が少しはやいのは昨日また店長とバイトが喧嘩して流行言葉のように「辞める!」を連発するバイトをなだめるのと、新しいバイトの面接があるからだ。





夕方。



BMWを乗り回すフリーターというのもいかがなもんだろうか?



世の中には好き嫌いとは別に分相応というものがあるのだ。



三十路手前で限りなく原付に近い五年来の相棒にまたがりながら。



面接に来たほぼ同い年のフリーターの裕福さと落ちる夕暮れを眺めていた。



世界は急速に持つ者と持たざるものを真っ二つに切り裂いている。



それでも夕焼けの空は地上を照らしている。



今日も昨日と同じように日は沈む。



大統領が変わろうが・・・



それはそれで明るい世界。





夜。





閉店後。





「うーっしゃしゃ!!」





AVのあるシーンを見ると笑いが止まらないアホ学生I川君に





「レジ締めの時に店のモニターでAV見るのやめてもらえますか?潮川君・・・」





注意をしつつ、卑猥なあだ名をつけたりしながら。







次の日の、朝。



ソコソコ仲の良い営業さんと商談。



「あっ、その商品よそから仕入れましたよ」



僕が言うと、




”ふにゃー!”ヽ(`Д´)ノ





と首をしめられる。





「あ、その商品掛け率悪いから他所からとりますよ」



僕が言うと、





”ふにゃー”!!ヽ(`Д´)ノ





とパンチをするも三十路。もらうも三十路。


乾いた笑いをあげながらやわらかい攻撃を受けるんだ。









「何をしてる?」と聞かれたら。



「好き勝手やってるよ」って答えるよ。







忙しい日々に翻弄されながら。



時に忘れていった君を思いだす事。


それがあかるい世界。





僕らの毎日を光らせてるものってなんなんだって?





世界を光らせるのは昔と変わらないあんたの笑顔なんだって。





これ能天気な独り言。