もう、曜日とか日にちの感覚ありません。

とにかく人がごちゃごちゃのここからどこかへ。

届いてますか?


どこに何をとどけようなんて思ってないけど、届けたい気持ちはあんだよそれなりに。

君とあんたとお前だけに伝えたい言葉なんかが残っていたりするんだよ。


生きていることは何かを残すことと同じででね。


それは人によって色々形はあるとしても、僕はひどくぐんにゃりと捻り曲がったなにかを君があんたらの頭に残して、時々思い出して拭き出してくれれば本望だなんて今思ったんだ。

そんな事をこんな深夜に思うなんて、別に気分が暗いわけでもなくって。

それとは別に風邪気味で少し具合は悪いんだけど、まぁ地獄の5月ははじまったばかりだ。

ゴールデンウィークが終われば、棚卸し。

盆と正月が一緒に来るってこんな感じ。


社員いわく、

「人間追い詰められてなんぼですよ。ほらサイヤ人的な感じでピンチになればなるほど強くなる的な感じで乗り切れますよ・・・」

とか言ってましたが、


「でもサイヤ人じゃねーしなー」

とかなんとか思いながら。

愛想笑いを浮かべてみせる。


でもやっぱそうゆうのってあって。

窮地に立ったときって自分の心音が聞けるいいチャンスではあるんだ。


なにが一番大事かって。

いつも思うことは難しいもんだ。


そういえば、新人のバイトが「POPがうまく書けないからコツを教えてくれ」と頼まれた。


「手を抜くんじゃなくて力を抜く。それができれば一流なんだぜ」


我が物顔で僕は言ったが、それはハロルド作石の『ストッパー毒島』のチック君の言葉です。


どんなかたちであれ伝えること。


時には人の言葉を借りたっていいじゃないか。



辛いからわかちあえることの方が多いなんてよくあることなんだよ。




今日もやっぱり人も仕事も多くて、喉もカラカラだ。

売店で買ったただのお茶が砂漠のオアシスみたいで、僕はその場で倒れそうになりながら休憩をとった。

原因はわからないけど乾きに乾いているんだ。

Dinosaur Jrの『The Wagon』が無性に聴きたかった。


http://www.youtube.com/watch?v=l-PP7vpnYTA


―――僕が今思う事はこんな感じさ 君の助けが必要なんだ
どうしていいのか分からないけれど
みんな狂っちまって他人なんか見てやしない
手がかりさえあればどうにかなるのに


ベイビーそんな感じさ どうにかしなくちゃ―――




ベイビーそんな感じなんだ。
「うん、苦しいわ」



さすが癌だ!



とでも言わんばかりに滅多に弱音を溢さない親父が朝露の霞む明け方の便所で漏らした。



とらえようによってはブラボー的な感嘆の言葉のようだけど、やっぱりそれはただの弱音だった。





春も過ぎて、もう新緑の5月だというのにまだ朝は肌寒い。





僕はやっぱり季節感のまったくない生活をしていて、このよくわからない大きな流れの中で何を得て何を失うのかをぼんやりと考えている。





4月の終わりに4月はじめての休み。



それが偶然ゴールデンなんたらの途中でそのわけもなくめでたいような響きの連休群のお陰で車で出かけるとえらく道が込んでいた。



しかし僕はなんとなく部屋の掃除をしようと思い、部屋中のマンガの本を掻き集めて中古本屋に売りに行き、それで出来たわずかなお金を持って100均へ行き掃除道具を買い込んだ。



今の自分の課題は整理すること。



そういった習慣をつけることだ。





そのついでに立ち上げの時にヘルプで手伝いに来てくれたお礼を言いに高蔵寺のうちの店に寄った。



遊びに行ったら、僕が瀬戸の店で面接をした子が働いていた。



その子はとてもいい子で可愛いかったのたが、その時には瀬戸店は人員が多くて泣く泣く近場の店を紹介して高蔵寺の店長にめちゃくちゃに推薦した子がノビノビあるいはタラタラとどっちにも見えるような感じでトートス黒滝のTシャツを着て仕事をしていたけど、どっちにしろ彼女は活き活きしているように見えた。



http://www.youtube.com/watch?v=KloKnI49Ft8





僕は間違えていないか彼女の名前を恐る恐る呼んだら、彼女は振り向いてこっちを見て。



4秒から5秒フリーズして、そのライオンみたいな奇抜な髪型の奥の脳みそのメモリーか引き出しから必死で僕が誰だったかを探しているみたいに何度もパチパチと瞬きを繰り返して、なんとなく僕だとわかってくれるとそれなりに嬉しそうな顔で笑った顔はやっぱりライオンが”ガオー”って笑ったみたいだった。



「またいつでもヘルプに来てよ」



そう言ったかと思うと、



「いや、もう人は足りてるかな?」



とかなんとか僕は口の中でごにょごにょしだした。





課題は整理すること。





前途は多難のようだったけどそういう課題や困難をクリアーして進めばいいんだよ。





反対の賛成。





どんな弱音だってとらえようによってはブラボーにも聞こえるんだってこと。


若かれし日に、こうなりたいって理想像みたいのはあっただろうか?



僕には確かにあったんだ。



それは大学生の頃。



「常に誰かに刺される気がする」



という理由で、海外の消防服とかに使われる火とか刃物も通さない”ケプラー”って素材があるんだけど3万くらいするそれで出来たジャケットを、深夜のコンビニで働いた金で買っていた絵に描いたような病んだ青年だったその頃の僕の憧れというと。・・・



意味も根拠もない乱暴なまでの明るさと、無防備に笑顔を振りまくでたらめに胡散臭い大人。



なんて、かなりどうでもいい感じの人間だったんだ。



仕事が出来ようがからっきしにできなかろうが。



そんな人に憧れていた。



それは完全に無いものねだりで、その頃まったく笑うことが出来なくなっていたからなんだよ。




丁度その時にバイト先の新聞配達で知り合ったのが長谷川さんという人で関西弁がベラベラのやたら愛想のいいおっさんだった。



長谷川さんはそれまで関東でやっていた営業の仕事を辞めて、三重の地元で親と一緒に新聞の販売店を開業する為に研修の為に名古屋で働いていて、そのころ深夜のコンビニで働いてる僕と出合ったんだ。



もう、まったくもって僕が目指しているどうでもいい感じの愛嬌がいいだけの人で、今の僕と同じ年齢だったんだ。



そのころの僕はというとすっかり彼に影響され、



誘われるがままに僕も新聞配達をするようになり・・・



付いて回るうちに僕もみるみるイントネーションが関西弁っぽくなり、日に日にうそ臭くなっていたんだ。





きっとあの頃、29歳の長谷川さんが営業の世界で限界を感じながら仕事をしていたんだろうなぁ・・・



最近、そんなことがふとわかったんだ。






どうしても越えられないなにかがあんたにもあるだろうか?




けど守るものがあるために道を模索する。



誰しもそんなもんで。



絶えずそれに向かって行ってね。



なんだか退廃的で、なるほど僕が惚れるはずだ。





そんなどうでもいい感じの昔のことをどうでもいい感じで思い出したんだ。





「この店はおまえ次第だからな」



オープン2日目。



本部の人に叱咤激励される。




それはそれこれはこれ。





僕は常に限界で生きる蝉のよう。



昨日はちょっとはりきり過ぎて、グランドオープンのその日に疲労で倒れてました。




寝不足。疲労。頭痛に花粉症に金欠病。おまけに水虫。





数えれば理由なんてキリはないんだぜ。



こんな辛さがなんだ。





親父の苦しみに比べたら。





1週間前の夜。親父に言われた。





癌が転移したらしい。





三度目ともなると清々しいまでの絶望感で、なんか本当に清々しいんじゃねーのかとおもうくらい。






その日に何がめでたいのか、夕食の食卓には豪勢に刺身の盛り合わせが出てきて場違いに賑やかなその色彩に苦笑しながら僕はご飯をしっかり2杯たべた。




どんな時でも腹は減る。



そして、ダメな時ほど人に優しくするところなんて自分とそっくりというか、やっぱ同じ血が流れてるんだね。



僕は3杯目のおかわりを茶碗に盛った。







誰もが知っている。



なんでもない時ってのが特別なんつって。



お茶を啜る。


それをなくしたとき。


これから先、不意に鈍器で打ち付けられるような淋しさに襲われるんだろう。




もうわかってるんだ。




あんたもきっとこんな悲しみを抱えているんだろう。




この何年間で身につけたどうでもいい笑顔を浮かべて飯を食った後に僕はさ迷う様に車を飛ばした。




なんとなく入ったのは家から近くのコンビニで、



忙しなく働く今の職場に比べたら深夜のコンビニは時が止まったようで、



コンビニのCS放送から心地よく耳に弾む曲はキリンジだった。



http://www.youtube.com/watch?v=AwxNaRixAUk



全てなくなった学生の頃。



いつかの夜にもコンビニで聴いた曲で。


酷く懐かしく暖かい余韻を残して。



僕を通り過ぎた。





時間が全てを解決するかといったらそうゆうわけでもないけど、



時間に救われることもたしかにある。





思い出とは、そーゆうことらしい。




今日も店に出て仕事をして。





胸のざっくり開いた服を着たかわいいお客さんが来ればテンションは上がるし、



Detroit Cobras のCDが流れれば頭を振るし。




まぁ、そーゆーことらしい。