フランキーはメインランドの製鉄所で働くディーゼル機関車だ。前までは仲間のハリケーンと2人で働いていたのだが、大きな製鉄所で2人だけで働くのを大変に感じていた時に気の毒に思ったトーマスがマーリン、セオ、レキシーを連れてきてからは仕事はだいぶ楽になった。
マーリンとセオとレキシーが来てくれた事で人手が増えたのでフランキーもハリケーンも大喜びだったが、フランキーは少し寂しく感じる事があった。昔からの友達のハリケーンに同じ蒸気機関車のマーリンとセオとレキシーが増えた事で独りぼっちになった気分がしたのだ。
それに最近ハリケーンも彼女よりマーリンたちと話す事が多くなってしまったのでフランキーはますます置いてきぼりにされて、それを悲しく思っていた。
 
ある朝。フランキーが仕事の準備をしていると、ハリケーンの声が響いた。「おはよう皆!」「あら、おはようハリケーン。」フランキーはハリケーンが自分に挨拶してくれたのだと思ったが、水と石炭を補給しているマーリン達に挨拶をしたのだ。ハリケーンはフランキーの横を通り過ぎて、マーリン達のところに行った。
「おはようハリケーン!」「おはよう!」「お、おはよう。」マーリン達もハリケーンに挨拶を返して、彼らは水と石炭を補給しながら会話を始めた。フランキーも彼らに近づくと咳払いして言った。「あたしもおはようって言ったんだけどハリケーン。」「え?ああ、ゴメンよフランキー。気がつかなかったよ。」
ハリケーンはフランキーに謝ったが、すぐにマーリン達との会話に戻った。「今日最初に俺と列車をブリドリントンまで牽くのは誰だ?」「私だ!私が共に行こう!」マーリンが名乗り上げた。「よし、それじゃあ前を走るか後ろを走るかどっちが良い?」「前にしてくれ!ブリドリントンまでの景色を楽しみたいんだ!」
「ちょっと!今日最初の列車はあたしと牽く予定だったでしょ?」「そうだったけど……最近マーリンは製鉄所の外に出てないし、たまには気分転換させてあげないと。それに君か俺のどっちかがここに残らないとレキシー達に仕事を教えられないだろ?」
「それはそうだけど……。」彼女はハリケーンの言うとおりだと分かっていたが、少し寂しかった。
その日、ハリケーンはマーリン、レキシー、セオの順番で何度も製鉄所からブリドリントンやソドー島へ鉄を運んだ。その間フランキーはずっと留守番をして製鉄所に残った仲間達の手伝いをしていた。
 
夕方。ハリケーンはまたマーリン達とお喋りをしていた。「君たちがこの製鉄所に来てくれて本当に良かったよ!なんて言ったって蒸気機関車の友達が一気に3台もできたんだからね!蒸気機関車の仲間とはもうずいぶん長い間話してなかったから同じ蒸気機関車の君たちと話せて嬉しいよ!」
その様子をフランキーは遠くから見ていた。「ハリケーンはもうディーゼル機関車のあたしと友達でいるのが嫌になったのかも。同じ蒸気機関車といる方が楽しいんだわ。」フランキーは涙ぐみながら呟き、それから決心した。「あたしも新しくディーゼル機関車の友達を見つけよう!そうすれば寂しくもなくなるわ!」
__________________________________________________________
 
次の日。フランキーは1人で製鉄所から鉄をブレンダムの港に届けに来ていた。「ソドー島にもディーゼル機関車ぐらい沢山いるわよね。」フランキーは貨車を切り離すと、埠頭で行きかう機関車達を眺め始めた。
まず貨車を入れ替えているソルティーを見つけた。「あのディーゼルと友達になろう!」フランキーが声をかけようとした時、汽笛が響いてきた。ポーターだ。「お待たせソルティー。この貨車を押して行けば良いんだね?」「そうだよ、相棒。それじゃあ行こうか!」
ソルティーとポーターが連れ立って行くのを見てフランキーは寂しそうに呟いた。「彼は蒸気機関車と友達なのね……。」
次にソルティーとポーターと入れ替わりにメイビスが石の貨車を牽いてきた。「彼女となら友達になれるんじゃないかしら!」フランキーはそう呟くと、メイビスに近寄った。「初めまして、あたしフランキーって言うの!良かったら友達に……。」
「初めましてフランキー、ソドー島にようこそ。でもごめんなさい。お喋りしてる暇ないの。友達の路面機関車のトビーを手伝いに採石場に急いで戻らないといけないのよ。また今度ゆっくりお話ししましょう。」「そうなの……。」急いで港を出て行くメイビスをフランキーはしょんぼりと見送った。
「ソドー島のディーゼル機関車は誰もあたしと友達になってくれないのね……。」そこへ、警笛を鳴らしながらハリーとバートが港に入って来た。「お前はのろのろ前を走るんだからお前が後ろを走れよ。」「嫌だね!薄ノロのお前が前を走ると、そのせいで景色がよく見えないんだ。お前が後ろから押せよ!」
「良かったらあたしが後ろから押しましょうか。」双子のディーゼルは言い争いを辞めると、驚いたて顔を見合わせた。「お前は誰だ?」「あたしはフランキー。メインランドから来たの。ねえ、良かったらあたしが後ろから列車を押してあげましょうか?そうすれば2人とも前を走れるでしょ?」
それを聞いてハリーとバートは囁き合った。「どうするバート?」「グッドアイデアじゃないか?それなら俺達の列車を押してってくれよフランキー!」
 
こうしてフランキーはハリーとバートが精錬所まで牽いて行くスクラップの貨車の列を後ろから押して手伝った。「ありがとうよフランキー。」「助かったぜ。」ハリーとバートがお礼を言うと、フランキーは微笑んだ。「友達なら助け合わないと。」
「そうだな、俺達は友達だ。そうだろバート?」「ああ、友達だ。なあハリー?」それを聞いてフランキーは顔を輝かせた。「嬉しいわ。あたし、ディーゼル機関車の友達がいなくて、あなた達が初めてディーゼル機関車の友達になってくれたの。仕事仲間の蒸気機関車は他の蒸気機関車と仲良くしてて、寂しかったのよ。」
それを聞いてハリーとバートは顔をしかめて見合わせた。「それは酷いな。蒸気機関車達はいつも俺達に冷たくするんだ。ディーゼル機関車はお互い分かり合えるディーゼル機関車同士仲良くするのが1番なのさ。そうだろバート?」「ああ、そうさ。なあハリー?」
「俺達と友達になったのと、手伝ってもらったお礼を兼ねて俺達も君の事を手伝ってあげよう。良い考えだろ?そうだろバート?」「ああ、良い考えだと思うぜ。なあハリー?」「本当に?新しい友達と仕事できるなんて最高の気分!あなた達もそうでしょハリーとバート?」
「全くだぜ。そうだろバート?」「そうだな。なあハリー?」「あたしの仕事場に案内するわ。ついてきて!」先頭に立って意気揚々と出発するフランキーの後姿を見て双子はにんまりした。新しい仕事場で自分達の優秀さを証明し、蒸気機関車をお払い箱にして、ディーゼル機関車の仕事場を増やそうと考えていたのだ。
 
フランキーは双子を連れてメインランドの製鉄所に戻って来た。「ハ~イ、ハリケーン、マーリン、レキシーにセオ。」仕事をしていた仲間達はフランキーの方を振り返り、見慣れない2台のディーゼルがいるのを見てキョトンとした。
「おかえりフランキー、ずいぶん遅かったね。そちらの2台は?」「お客さんかい?」ハリケーンとマーリンが尋ねた。「彼らはハリーとバート。ソドー島で知り合った新しい友達よ。彼らがあたしたちの仕事を手伝ってくれるって言うから、あなた達は暫く休暇を取っても良いわよ。」
「え!?」「何だって、休暇!?」フランキーの言葉にハリケーンとマーリンは叫び、レキシーとセオは顔を見合わせた。「そうよ。彼らはディーゼル機関車だから力もあるし、入れ替えも得意だからここの仕事に向いてるわ。あなた達はソドー島に行ってトーマスやジェームスに会って来ると良いわ。」
「ちょっと待ってくれフランキー。君ら3台だけじゃ製鉄所の仕事はきついんじゃないかい?」「そうとも。私達が来てようやく仕事が楽になったはずなんだろ?」ハリケーンとマーリンが訴えかけた。
「大丈夫よ。ディーゼル機関車が3台もいれば何とかなるはずよ。」「お前らはソドー島の蒸気機関車と仲良くしておけって事だよ。そうだろバート?」「そう言う事だ。きつい仕事はディーゼル機関車に任せておけば良いのさ。なあハリー?」そう言ってバートはセオを突き飛ばした。
「意地悪ね。」レキシーが腹を立てるのをハリケーンが宥めた。「とにかく行こう。たまにはゆっくりする事も必要だろう。」そう言ってハリケーンは他の3台を連れて製鉄所を出て行った。
「ソドー島での生活を楽しんでくれ!」「もう戻って来なくて良いぞ!戻って来る頃には戻ってくる場所は無くなってるかもしれないけどな!そうだろバート?」「そうとも。なあハリー?」双子のディーゼルの笑い声が響き渡る中、製鉄所の門が重い音を立てて閉まった。
__________________________________________________________
 
早速フランキーとハリーとバートはハリケーン達がいなくなった製鉄所で働き始めた。「あたし達はいつも歌を歌いながら働いてるの。その歌を教えてあげるわ。」フランキーが得意げに言った。「俺達は普段歌を歌って仕事なんかしないんだ。なあハリー?」「ああ、俺達にも教えてくれよ。」
ハリーとバートが興味を持ったので、フランキーは製鉄所の素晴らしさを伝える歌を披露した。ハリーとバートもすぐにその歌を覚え、彼女の歌に加わって仕事をした。
「溶けた鉄を積んだ貨車を運ぶ時は気をつけてね。横倒しになったら大惨事になるから。あなた達も溶けちゃうわよ。」「大丈夫だ、それぐらい分かってるさ。そうだろバート?」「俺達は精錬所で働いてるんだ。ここでも同じように気をつければ良いんだろ?なあハリー?」
「そう。それは頼もしいわ。」ハリーとバートの答えを聞いてフランキーが言った。
最初のうちはハリーとバートがとてもよく働いてくれるので、フランキーはとても彼らに感謝していたし、彼らの働きぶりに満足していた。だがすぐに双子の厄介さに気づかされる事になった。
 
フランキーが工場内で貨車を牽いて移動していると、引き込み線から貨車の列が飛び出していて、フランキーの線路を塞いでいたのだ。「ちょっと、誰よこんなところに貨車を置いたのは!今すぐ退かしなさい!」
「俺だよ。お前がそこに置けって言われたから置いたんじゃないか。」ハリーが貨車の向こう側から現れた。「邪魔にならない場所に置かないと通れないでしょ!」「文句があるなら自分で退かせよ。」そう言うと、ハリーは貨車を移動させずにさっさと行ってしまった。
「あ、ちょっと!待ちなさーい!……もう、しょうがないわね……。」フランキーは自分の貨車を置くと、ぶつぶつ言いながらハリーが置いて行った貨車を移動させに行った。
フランキーが貨車を移動させ終えて自分の貨車を取りに戻るのに工場にある交差点に差し掛かった時、バートが溶けた鉄を積むための貨車の列を押してフランキーの前を横切って来た。「溶けた鉄を積んだ貨車のお通りだー!」
フランキーは急停車したが間に合わず、バートの押してきた貨車の列に激突した。「気をつけてよ!」フランキーがバートに注意した直後、貨車の荷台が大きく揺らいでフランキーの方へ傾いた!
「皆逃げて!溶けた鉄が流れるわよー!」フランキーはそう叫んで、退避するとギュッと目を瞑ったが、双子の笑い声が聞こえてきてすぐに目を開けた。「やったなバート。」「良い考えだったろ、なあハリー?」
バートの貨車には溶けた鉄など積まれておらず、中身は空っぽの貨車だった。バートはフランキーを騙していたのだ。「ふざけないでちょうだい!ここはとっても危険な場所なのよ!」フランキーは怒ったが、双子には彼女の話を聞く気などさらさら無かった。
やがて、鉄を配達する時間になった。フランキーは双子が工場にいると、仕事にならないのでさっさと鉄の配達に出て行ってもらおうと考えていた。貨車の準備が整うと彼女は双子に呼びかけた。
「さあ、この鉄をソドー島まで運んでちょうだい。」だが双子の返事はフランキーの望んでいたものとは違うものだった。「嫌だね。何で俺達がお前の指示に従わなきゃならないんだ。なあハリー?」「偉そうに言うなら自分で運んだらどうだ?」フランキーは反論しようとしたが、彼らに何を言っても無駄だと諦めた。
「分かったわよ。じゃあ全部はあたしが持っていけば良いんでしょ!」そう言うと、フランキーは用意した鉄の貨車全てを繋いで工場を出て行った。とにかく厄介な双子のディーゼルから離れたかったのだ。フランキーが出て行ったのを見て、双子はほくそ笑んだ。
__________________________________________________________
 
ハリケーンとマーリンとセオとレキシーはソドー島のエドワードの支線で素晴らしいひと時を過ごしていた。彼らは見慣れない景色で、新しい友達と、普段とは違う仕事をして楽しんでいた。
レキシーがエドワードの支線で貨物列車の仕事をしている間、マーリンとハリケーンとセオはブレンダムの港で入れ替え作業をしていた。ソルティー達は人手が増えたので喜んでいた。
「君達が手伝ってくれるから仕事が捗って助かるよ。」「我々もこのソナー島で働けるのに満足しているよ。」「だから『ソドー島』だって。」マーリンの言い間違いをクランキーがうんざりした様子で訂正すると、ソルティーが口を挟んだ。「お前さんを見てると、オイラの古い友達を思い出すよマーリン。」
製鉄所の機関車達はソドー島でのひと時を楽しんでいたが、製鉄所に残っているフランキーの事が気がかりだった。それに彼らはハリーとバートがどこか怪しい奴らだと疑っていた。
「そろそろ製鉄所に戻った方が良いと思うんだがハリケーン。」入れ替え作業をしている時にハリケーンと顔を合わせたマーリンが言った。「そうだけど……フランキーは暫く休暇を取って良いって言ってたし……。」ハリケーンが言いかけた時、フランキーが鉄骨やパイプを積んだ長い貨車の列を牽いて港に入って来た。
「お、お待たせ……鉄の貨車を……持ってきたわ……。」「フランキー!君1人で鉄を運んできたのかい?あのディーゼル達は?彼らはどうしたんだ?」マーリンが心配して尋ねた。
「彼らには……留守番してもらってる……のよ……。」フランキーが息も絶え絶えにそう言った。「手伝おうか?」「い、いいえ……大丈夫。全て……順調……だから……。」そう言ってフランキーはハリケーンの手伝いを断ると、操車場の方へ貨車を置きに行った。
「ほ、本当にせ、せせ、製鉄所にか、帰った方がい、良いんじゃない?ハリケーン?」セオが言ったが、ハリケーンは少し考えると答えた。「いや、もう暫く様子を見よう。それにその方が彼女の為にもなるかもしれない。」彼の言葉にマーリンとセオは顔を見合わせるしかなかった。
 
へとへとに疲れて帰って来たフランキーは製鉄所が信じられない有様になっているのを目にした。「一体ここで何があったって言うのよ!?」あっちでは入れ替えられていない貨車が沢山の線路を塞ぎ、こっちでは貨車が脱線して横倒しになったり、積み荷がばらまかれていた。
そして工場の外の敷地ではハリーとバートが貨車に乱暴に体当たりして、ふざけ合っていた。「あなた達何してるの!」怒ったフランキーが駆け寄って来ても、双子は平然としていた。
「見て分かるだろ、貨車を入れ替えてるのさ。」と、ハリー。「これのどこが入れ換え作業なのよ!滅茶苦茶じゃないの!すぐに全部元通りにしなさい!」「俺達はお前の指図なんか受けないんだ。なあハリー?」「大体お前は俺達に入れ替え作業しろなんて一言も言ってないじゃないか。そうだろバート?」
「ああ、そうともハリー。文句があるなら自分で何とかしな。俺達は知らねえよ。」そう言うと、双子は散らかした製鉄所の後片付けもせずに製鉄所を飛び出して行った。「クレーン車を持ってこなきゃ。」フランキーは溜息をついた。
 
双子が滅茶苦茶にした製鉄所をフランキー1人で片付けるのは大変だった。おまけに配達する鉄の貨車も溜まる一方で、フランキーは全ての仕事に手が回らなかった。「ああ、もう。あたし1人じゃダメ!ハリケーン達がいないと……。」
「俺達の助けが必要だって?」フランキーが振り返ると、ハリケーン、マーリン、レキシー、セオが汽笛を高らかに鳴らしながら製鉄所に帰って来たのが見えた。「た、ただいまフランキー。」と、セオ。「スーパーヒーローのお戻りだ!」マーリンが得意げに言った。
「皆!で、でも、どうして……?」「あなたが困ってると思って戻って来たのよ。」レキシーが説明した。「俺達2台だけじゃ人手不足だったのにが君だけじゃ製鉄所の仕事ができる訳ないもんな。」ハリケーンが微笑んだ。「さあ皆で製鉄所を基に戻そう!」ハリケーンの掛け声で機関車達は一斉に汽笛を鳴らした。
フランキーはクレーン車で脱線させられた貨車を救助し、レキシーとセオがそれを邪魔にならない場所へと移動させる。ハリケーンとマーリンは滞っていた鉄の配達を担当した。
ハリケーン達が戻って来てくれたおかげで、散らかっていた製鉄所は夕方には元通りになっていた。
「ありがとう。あなた達が戻って来てくれたおかげで助かったわ。」フランキーがお礼を言って、それから彼らに謝った。「ごめんなさい、あなた達を製鉄所から追い出してハリーとバートを呼んだりして。ただあなた達が蒸気機関車同士仲良くしてるのを見て、あたしも同じディーゼル機関車の友達が欲しくなったのよ。」
「俺達は君と違って蒸気機関車だけど、君の事は本当の友達だと思ってるんだ。本当の友達なら蒸気機関車もディーゼル機関車も関係ないんじゃないのかい?」ハリケーンの言葉にフランキーは心の底からその通りだと思った。
 
その夜。ハリーとバートが精錬所の機関庫に帰って来ると、責任者がカンカンに怒って彼らを待っていた。「自分の仕事場を放り出して、許可もなくメインランドに行くとはどう言う事だ!お前達がいなかったせいで精錬所の仕事に遅れが出た。今からしっかり遅れを取り戻してもらうぞ!さあ、さっさと仕事に行くんだ!」
「へ、へ~い。」「す、すみませんでした~。」こうしてハリーとバートは自分達の仕事の遅れを取り戻す為に夜遅くゴトゴトと機関庫から出て行った。あとからメインランドの製鉄所でも混乱と遅れを引き起こした事がばれ、双子が2ヵ月精錬所から出てはいけないと罰を受けたのは、言うまでもない。
 
●あとがき
久しぶりのトーマスの二次創作短編です。今回はJBS(Journey Beyond Sodor:邦題『とびだせ!友情の大冒険』)以降マーリンを覗いて登場していないメインランドの製鉄所の機関車達を登場させました。お気に入りのキャラがテレビシリーズに全く登場しないのでブログで頻繁に登場させたかったのと、テレビシリーズで語られていないメインランドに製鉄所がフランキー以外ディーゼル機関車がいない事についてフランキーがどう感じているのか、製鉄所と言う限られた世界にいたハリケーン、同様に実験施設と言う限られた世界にいたマーリンら実験車両達が新たに同じ蒸気機関車の仲間と出会えたことについてどう感じているか、どのような関係を築いているかを考えると昼も眠れない事からこの話を書きました。
今回悪役ポジションでハリーとバートを登場させたのは彼らが働いている精錬所がフランキー達が働いている製鉄所の雰囲気が似ているため、近年ディーゼルの陰に隠れがちな彼らにスポットを与えようと思ったから登場させました。今回彼らが「~そうだなバート?」「~なあハリー?」と言うやり取りを頻繁に行っていますが、これは彼らの喋り方の癖を強くしようと考えたからですが、今回のみのやり取りだと思います。
本文中でソルティーがマーリンに「お前さんを見ていると、オイラの古い友達を思い出すよ」と言う台詞を言いますが、「古い友達」と言うのはマードックの事を指していて、マーリンが初めて公式から発表された時ファンからマードックに似ていると言われまくっていたのをネタにしています。
 
あとがきに書く事が今回も殆どないので、ここらで次回予告に移らせて頂きます。次回は新オリキャラ「スミス」が登場。繁忙期にメインランドから助っ人が来る事になるが、やって来たスミスが小さい機関車と言う事でゴードンはいつもの様に彼を馬鹿にするが・・・。
前回紹介したあらすじとはだいぶ変わってしまっていますが、要するに次回は迷作になる可能性が高いという事です。まあお楽しみに(笑)
では今回はこの辺で(@^^)/~~~
 
Twitterはこちらから