●挨拶
「Cars New Era」を最後まで読んで頂いた読者の方、ご愛読ありがとうございました。投稿は夏の間に終わらされると思っていましたが、気がつけば夏が終わり、秋も終わり、年末になっていました。投稿に時間がかかってしまった事を申し訳なく思っています。
と、言うのもプライベートが忙しかったり、制作中予想外の事が起こってしまい……。この作品は2年前から書き始め、完結していた……と、思っていたのですが、実は見完結で何か所か書けていないところが発覚しました。改めて書き上げようとするうちに当初とは違ったストーリーに進んでいってしまい、自分でも混乱して……今に至ります。さらに「ピストン・カップ」のモデルとなった「NASCAR」の公式ルールを取り入れようとしたところ、自分がNASCARに関する知識が無かったのと日本のブログなどでNASCARについて細かく紹介している記事が無かったのでさらに混乱と遅れを招いてしまったという事です。
投稿し始めてからいっそ全部削除して最初からやり直そうかとも考えましたが、折角投稿したのを読んでもらっているのなら、読者に申し訳ないし、勿体ないと思い、ここまで来たなら1度全部書き上げて、いつかリメイクして再投稿しようと思い、無事完結させる事ができました。
改めて読むと酷いですね(苦笑)。本来なら「トロイ・ファースター」にももう少しスポットを当てるはずだったんですが……。
投稿が遅れた言い訳はここまでにして以下「Cars New Era制作の経緯」、「フラッシュ・マッケンジー、トロイ・ファースターカーティス・ルーカスの誕生秘話」、「小ネタ、トリビア、没になった設定」「その他の設定」の順にご紹介していきたいと思います。
またまた長文駄文になってしまうかもしれませんが、最後まで読んで頂けると嬉しいです。

●「Cars New Era」制作の経緯
この物語の着想は今から2年前。「カーズ/クロスロード(以下カーズ3)」を観終わった時に、物語のラストでクルーズのレース人生、マックイーンの第二の人生が始まるという事は「カーズ4」ができれば、クルーズとマックイーンがどのように新たな人生を辿っていくかにスポットライトが充てられる作品になるんじゃないかと想像したのがきっかけでした。
勿論最新作であり現時点で最終章の「カーズ3」が公開されたてなのだから、ディズニー本社で「カーズ4」の企画など考えられているはずがない。なら公式が「カーズ4」をやる前にこっちが「クロスロード」のその後に当たる作品を書こうと決めました。
クルーズを主役にするのもありだと思いましたが、オリジナルキャラクターを主役にした方が物語に新鮮味が出るし、物語も進めやすいのではないだろうかと考え、オリジナルキャラクターの主役「フラッシュ・マッケンジー」を生み出しました。
サブタイトルである「New Era」とは「新時代」と言う意味でレース界からマックイーンやクルーズがいなくなって新たな時代を迎えたレース界でマッケンジーが活躍し、そこにスポットを当てた物語になる為、ぴったりだと思い、サブタイトルに選びました。

●フラッシュ・マッケンジー、トロイ・ファースター、カーティス・ルーカスの制作裏話
フラッシュ・マッケンジーは準主役と言う事もあり、マックイーンと共に成長させるためにも「カーズ3」で言う「クルーズ・ラミレス」のポジションであり、シリーズ1作目の「ライトニング・マックイーン」を意識した性格にしています。
先ほど述べたように「カーズ3」のその後の物語を書きたいと言うきっかけで本作を書いたのなら、クルーズのその後を書くために彼女を主役にするのもありでしたが、マッケンジーを登場させることでクルーズとはまた違った物語を見せる事ができるし、タイトルの「New Era」の様に「新時代のマックイーン」として成長させられる事ができるとも思い、誕生させました。
他にもマッケンジーを登場させることで、本来の主役であるマックイーンにもスポットを当てられ、さらなる成長も書ける事ができるのではないかと言う理由からマッケンジーを誕生させました。
性格が男性なのはクルーズが女性なのでマッケンジーはその逆の男性にしようと言う考えと、クルーズが当初は男性キャラとして登場する予定だったと言う話を聞いた事から男性キャラにしました。

トロイ・ファースターは「カーズ3」のジャクソン・ストームのような存在でありながらキャラクターは「カーズ」のキング、「カーズ2」のフランチェスコ・ベルヌーイを意識しています。
当初はストームのような「ヴィラン」と言う立ち位置にするはずでしたが、「天才的なレーサーではあるが、マッケンジー同様レース界の新参者」と言うキャラクターであるため、マッケンジーと同じように成長させていこうと思い、マッケンジーの好敵手と言う立ち位置に置き換え、最終的にはお互いが認め合えるようになるライバルが欲しいと思って誕生させました。
余談になってしまいますが、トロイに関しては少し反省点がありまして、「自分の実力に慢心し、マッケンジーを見下している」設定があって、そこから「己の実力を過信している為ロクにトレーニングもしないレーサーだったが、徐々に力をつけて肩を並べるようになったマッケンジーに影響されてトレーニングを始める」と言うシーンがあったんですが、書き換えているうちにそれをすっかり忘れてしまってたんですよね。そのシーンがあればトロイがどんなキャラクターかさらに深められるはずだったんですが……。勿体ない事をしてしまった、残念。

カーティス・ルーカスはトロイの没になった初期設定から誕生したキャラクターです。本来ならトロイはただのライバルで、マッケンジーともお互いを認め合わないまま退場させる予定でしたが、先述の設定変更の為ヴィランと言う設定が無くなってしまい、ヴィランの設定を没にするのは勿体ない、ヴィランがいないのは寂しいと思って誕生させました。
カーティスは「カーズ3」のジャクソン・ストームに「カーズ」で登場したチック・ヒックスを掛け合わせたようなキャラクターにしました。「良きライバル」となったトロイとは対照的に最初から最後までマッケンジーの存在をよく思わず、ストームのような強さを持ちつつチックのような卑怯さを持ち合わせさせました。
最初はマッケンジーのライバルは1人にするつもりでしたが、良きライバルであるトロイとヴィランとして立ちはだかるカーティスの両方を登場させることによってマッケンジーがより成長し、物語にも面白みが増すのではないかと思い両方登場させることにしました。

●小ネタ、トリビア、没になった設定
・当初の舞台は「ジュニア・ピストン・カップ」と言うカテゴリのレースになるはずだった。そこから時間経過を表現する為に「ピストン・カップ」から改名された「スプリング・カップ(元ネタはスプリント・カップシリーズ)」にする予定だったが、読者が混乱する恐れがあると思い没に。
・ライトニング・マックイーンの一人称は本来なら「僕」であるが、歳を重ねたという事を表現する為に、偕成社から出版されている小説版の一人称である「俺」を用いている。
・マッケンジーは当初「マクゲイル」や「コルマック」と言う名前が立候補に上がっていた。
・マッケンジーのライバルであるトロイ・ファースター、カーティス・ルーカスも当初はルーキーとして登場させる予定だった。
・マッケンジーがラスティーズ・レーシング・センターの訓練生の中でエースだったが、トロイの方が成績が良い事からラスティーズの次期レーサーになるはずがトロイにとって代わられてしまう設定も考えていた。
・マッケンジーのクルーチーフだった「ダスティン」は元々別キャラとして登場予定だったが「リフティ」と言うオリキャラが没にした事で、登場させた。
・マッケンジーがダスティンと話す為に訪れたバー「トップ・ダウン・トラックストップ」はカーズの没案に出てきたサービス・エリアの名前。
・マッケンジーがラスティーズ・レーシング・センターの訓練生のエースと言う設定にしていた時にはトレーナーの「リフティ」、クルーの「パーカー」、トレーラーヘッドの「ドレ」が存在していたが、オリキャラが多いとマッケンジーの物語から脱線しやすくなる可能性があったので没に。
・マッケンジーがラジエーター・スプリングスを訪れる経緯は没キャラ「ドレ」が道に迷った事で、現在地を調べる為に飛び出したマッケンジーが偶然にもラジエーター・スプリングスに迷い込む設定だった。
・カーティス、初期設定のトロイには「ジェリー・バーン」と言う取り巻きがいて、そのジェリーもヴィランとしてマッケンジーを妨害する予定だった。
・ラジエーター・スプリングスに迷い込んだマッケンジーは「カーズ」でマックイーンがラジエーター・スプリングスに迷い込んだ時の様にカーチェイスを繰り広げられたり、裁判にかけられる予定だったが、あまりにも公式に近づきすぎているので変更した。
・チック・ヒックスがカーティス・ルーカスかトロイ・ファースターのクルーチーフを務める設定もあったが、中編「Der Stppen Rennfahrer~荒野のレーサー~」で起用したので没。
・ジャクソン・ストームはコメンテーター、チェイス・エリオットはレースの解説として多く出番を与える予定だったが、公式の世界観に大差が生まれてしまう為に没。
・ダニカ・カートリックは実在するNASCARの女性レーサー「ダニカ・スー・パトリック」、第1章でスポーツ番組の司会でクルーズにインタビューをしていたギアード・ハモンドは「トップ・ギア」の司会を務める「リチャード・マーク・ハモンド」が元ネタ。
・カーティスのスポンサー「カーゲット」はアメリカのディスカウント百貨店チェーン「ターゲット(Target)」を捩ったもの。他に動画供給サービス「You Tube」を捩った「カー・チューブ」も登場させている。
・ピストン・カップの司会もダレル・カートリップとボブ・カトラスは時間経過を表す為にアナウンサーを引退した設定にして、オリキャラの司会者を出すつもりだったが読者の混乱を防ぐために没。
・クルーズが過去に大クラッシュして引退する展開になっているが、当初はクルーズが引退後にマックイーンが新たに弟子にした「ウォルター・ジョーダン」が大クラッシュして事故死する設定だったが、展開が重くなる為没。

●その他の設定
ディズニーはモブキャラにも名前や細かい設定がつけられる程作り込まれています。それに影響された俺が物語製作前から色々考えてた設定をご紹介していきます。

モブレーサーのスポンサーの中にはカーズファンならお馴染みのスポンサーから少しマイナーなものまで取り入れてみました。
インクレディブルファミリーに出てくる大企業「デブテック」やプレーンズで言及のみ登場した「レッドブルドーザー」なんかも取り入れています。中にはオリジナルのスポンサーや実在の企業を捩ったものもも搭乗させてみました。「ウィールマート」は世界最大のスーパーマーケットチェーン「ウォルマート」を捩ったもの、3にも登場していた公式のキャラクター、バッバ・ホイールハウスは実在するモデルの「ダレル・ウォレスJr」がリチャード・ペティのレーシングチームに所属した為、ペティのレーシングチームを捩ったものをスポンサーにしています。

開催されたレースはNASCARに基づいて36戦ですが、リストの大会は20戦もありません。思いつきませんでした(
ですがサーキットはカーズ本編に登場したものをはじめ、実在のサーキットや大会、それらを捩ったものも登場させています。

スポンサーの中にはフォロワーさんにロゴを描いて頂いたものもありますので投稿しておきます。


↑カーティス・ルーカスのスポンサーであり、実在の企業「TARGET」を捩った「CARGET(カーゲット)」。


↑設定のみで物語に一切出ないモブレーサー「ケビン・ホイールトン」のスポンサーであり、実在の企業「ウォルマート」を捩った「Wheel Mart(ウィールマート)」。


↑一文のみ登場する動画配信サービス「YouTube」を捩った「CarTube」。

●最後に
反省点が多い「Cars New Era」今年以降書き直してもう一度投稿しようと考えていますので、お楽しみに(笑)
その前に本作の続編となる作品を企画中と言うことを告知させて頂いてこの記事を締めくくらせていただきたいと思います。最後までお付き合いくださってありがとうございました。

次回は昨年夏頃投稿した「Battle of Sodor」の制作話を投稿させていただきます。
では今回はこの辺で(^^)/

Twitterはこちらから