※よいこはよんじゃいけません。
「ねえ」
その言葉を耳に入れた瞬間、身体に鋭い痛みが走った。
まるで目の前だけ地震が起こったかのように視界が酷く揺れる。恐らく頭を強く打ったのだろう、身体と違って痛みは鈍いものだったが視界が定まらない。
ぼやけた視界の中、目の前に綺麗な金色を見た。
「何をしていたの、君は」
それはとても冷たくて、けれど穏やかで―――
主語が欠如したその言葉から、しかし自分にはそれが何を言いたいのか手に取るようにわかってしまう。
寒気が走った。
「―――聞いてる?」
苛立ちを隠さないその声にはっとした。はっきりと焦点が定まる。
目の前の人は、あぁ。やっぱり。
いつもは穏健なその雰囲気は何処に行ったのか。今、目の前にいるその人は無表情で。しかし次の瞬間、薄ら笑いを取り繕った。
それで直感する。
自分が何をしていたか知っている。知っている上で、わざと問いかけている。
口にするのも躊躇われて、何とかはぐらかそうと口を開く。
「べ――……別に、なんだって良いじゃ―――」
途中でその声は途切れた。自分でも何が起こったか判らなかった。
けれども唇に、確かに温度を感じて、口の中に舌が侵入してきたところで、接吻されているのだと気付く。
押し倒されている体勢からなんとか抜け出そうとあがく。けれど自らに回されている腕は外れそうになかった。逆に抵抗すれば抵抗するほど腕の力は強くなり、泥沼状態だ。
口の中で自らの舌が良いように玩ばれている。息が出来なくて苦しい。
もう駄目かと思った時、やっと開放される。荒く息を繰り返す。
「ダメだよ」
此方は息が苦しくてどうしようもないのに、相手は息切れさえもしていない。
声はとても鋭くて、冷たくて。それがとても怖いものだと思った。
恐る恐るも、相手の瞳を見つめる。
「―――キミは、僕のものなんだから」
まるで夕闇を映したように濁った赤い瞳は、抑えきれない怒りと、小さなかなしみを映し出しているようにみえた。
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ついにやっちゃった感が否めない。ゴールデンウィーク突入前に突発的に仕上げた発掘品。
心理描写とかよく判ってないのでつっこまないでくださいおねがいしますOTZ