「これから変動金利を上げます」と発表する銀行が続出! 住宅ローン検討中、返済中の人へ銀行員が伝えたいこと(ダイヤモンド不動産研究所)
住宅ローンで家を買う人がこれから考えるべきことは金利ではありません。もちろん、これから金利は上昇していくわけで、上がれば支払金額に大きな影響を及ぼすことは間違いないですが。
問題はそこではないのです。
そうやってローンで買った家は間違いなく空き家になり、負動産になるという事です。子どもが居れば住む可能性は無くはないですが、もし、結婚もしない様であれば、そんな大きな家に住むことは無いでしょう。
非婚化、晩婚化で子どもはドンドン減るばかりであり、不動産の過剰供給から、将来膨大な数の空き家が出ることは間違いないと思います。
今はまだ中古物件として売れても、将来は売れなくなる。つまり、買った人が亡くなれば間違いなく空き家で負動産となるのです。
それは補修がされないのでとても危険な空き家となり、大きな社会問題となることでしょう。大金を投じて建てた家が無価値どころか負の価値しかなくなるのです。
下手したらそのツケは後世の人たちが担う事になる。それを避けるには解体して更地にする責任を負う必要があるのです。いずれ、そういう法整備がされるかもしれません。
それはまるで、泥棒に追い銭みたいな制度になるでしょう。
更に悲惨なのは、今後の景気低迷で失業や収入減に見舞われると、住宅ローンが完済できない不動産が沢山出て来るという事です。
通常は競売処理がされるのですが、競売でさえ売れない不動産が沢山出ることになってしまう。そうなると貸し手である銀行が不良債権をたくさん抱え、経営危機に見舞われる地方銀行が沢山出ることになるのです。
経済成長で当たり前のように家を買ってた時代は終わると、経済衰退に依って持ってた家が奪われる時代へと真逆のことが起こるようになるという事です。
今ある会社、今ある仕事、今ある収入で計算すると酷い目に遭う時代になるという事です。経済成長の反対のことが経済衰退では怒るのです。
私たちは、それに備えなければいけないという事です。これまで人間が経験したことのない世界が間もなくやってきます。経験がない時代に対応するには想像するしかありません。
これからは、その想像力が問われる時代となります。そして、その想像力は誰もが自由に手に入れられる力でもあります。放って置くと消滅していく人間ですが、新たな未来を想像することで、それを止めることは大いに可能であると思います。