既に何度も書いているように、学校教育とは人間を働く機械にするための洗脳を行うモノです。その結果、日本人の多くは働くために生まれて来た機械と人間を認識している。

 

 キチンと働いて一人前・・・という言葉がそれを象徴しているのではないかと思います。その結果、毎日家と会社の往復で人生を終える人も少なくないでしょう。

 

 それは、まるで働きアリと同じです。脳があるのかと思う働きアリと同じ人生を、この人間が送っているという悲しい現実が垣間見れるわけです。

 

 それでも、人間は働くことに喜びを感じて、働いたことで得られるお金で豊かな人生を歩めたと満足する人も多いのかもしれません。

 

 そのことをとやかく言うつもりはないのですが、アリレベルの脳が行える行動を、人間のような大きな脳にやらせたらどうなるのか?

 

 生き物には進化と退化という自然の摂理があることは誰でも知っていると思います。簡単に言えば、必要なモノは与えられ不要なモノは奪われるという、自然の合理的な仕組みです。

 

 人間の脳がこれほど大きくなったことは進化であり、それによって他の動物では出来なことをやってこれたわけです。その最も大きな力は何度も書いているように想像力です。

 

 今はないモノを想像することで未来を作って来た。これこそが人間の真骨頂だと言えると思います。しかし、その実態を見誤り、人間は学ぶことで成長したと判断したことで全てが狂うのです。

 

 人は学ぶと考えなくなる・・・・

 

 これによって、人間は人間としての特性を失い未来を築くことが出来なくなってきたわけです。そして、無限の想像力を生み出す人間の脳も要らなくなってしまった。

 

 その結果、脳が退化を始めたわけです。それがアルツハイマー型認知症を代表とする脳細胞の萎縮による脳機能の低下となります。

 

 誰もが知っている認知症ですが、これに関心を持つ人は少ないかもしれません。しかし、認知症は死に至るモノであり、しかも、病気ではなく退化なので治療することが出来ないのです。

 

 学校教育によって働く機械と改造された人間は、アリ並みの仕事に一生を捧げるという反人間的行動を取り続けるのです。その結果、脳が退化という憂き目に遭ったという事です。

 

 今や65歳以上の5%に当たる600万人を超える患者がいるのですが、今後うなぎ登りに増えていくと思われます。そして、認知症は発症後6~7年で亡くなると言われているので、あと10年以内に、既に発症した人はなくなる可能性が高いという事になります。

 

 今のところ認知症は死因となりませんので、毎年どれくらいの人が亡くなっているかは分かりませんが、老衰死が急激に増えている現状を見れば、認知症の患者の一部が老衰死になっているのが伺えると思います。

 

 老衰死は今や年間10万人を超えており、その急激な増加は認知症患者の増加と比例していることが分かると思います。あと10年もすれば、日本人の死因の1位は間違いなく老衰死となるでしょう。

 

 昔は老衰は理想の死と呼ばれましたが、これからは恐怖の死となるかもしれません。

 

 脳の退化は、長い年月の結果として起こることであり、若い頃からの脳の使い方がカギとなるでしょう。記憶力を使っていると脳の利用率は低いので、退化を早めることになるでしょう。

 

 学ぶという記憶に頼る生き方は、生き方としても後ろ向きな生き方になりやすく、悩みや不安に苛まれた楽しくない人生になると思います。

 

 人間の人間たる所以は、明日を夢見ることが出来るということです。今はない明日を夢見れるから生きるのが楽しいし、悩みや不安もなくなるのです。

 

 悩みや不安に苛まれるという状態は脳が適正に使われていないという状態になります。明日を考える力を失えば、過去を思い出すことしか出来なくなるので、未来が見えなくなり悩みや不安という暗い状況に陥るわけです。

 

 前を見て生きる・・・・言葉にすれば実に簡単なことですが、現代人には非常に難しいことかもしれません。それもまた、学校で勉強させられたことで、知識という過去の歴史に縛られることで起こるのです。

 

 知識で物事解決することは出来ません。だから、この世は問題だらけとなっているわけです。問題を解決できるのは常に想像力なのです。

 

 これまでの知識では解決できないから問題が起こるわけで、それをこれまでの知識で何とかしようということ自体バカげた行動だと言えるでしょう。

 

 私たち人間にとって大事なことは「自分で考えて行動する」ことです。考えるとは想像することであり、常に未来を想像しながら生きていくという事になります。

 

 今辛い現実を解決できる未来。今苦しい現実を超えられる未来。それは過去の知識の中にはないのです。自分で想像することでしか未来は手に入らないのです。

 

 これをやるために人間の脳はあると言えるでしょう。従って、その脳を充分使う事で人生は楽しくなるわけです。だって、未来には夢と希望しかないので楽しみしかない。

 

 過去や現実に悩み苦しむことは、本来の人間には起こり得ないことだと言えるでしょう。ある意味、私たち人間は、脳を自ら劣化させることで、本来あり得ない世界をバーチャルリアリティーとして真に受けているという事です。

 

 そして、本来あり得ないバーチャルリアリティーが人間の脳を蝕み、命を奪っていくのです。そして、それが現実のモノとして現れた時には後の祭りとなる。

 

 想像力がないというのは実に危険であるという事です。そういう危険な存在に人間を変えたのが学校教育という事になります。もう既に受けた人たちは救えないかもしれませんが、これから受ける人たちはまだ救えるのです。

 

 もちろん、個人的には既に受けた人たちを救えるように日々啓蒙しているわけですが・・・