先ずは、その勇気ある決断を称えたいと思う。それは、同情とか憐れみと言ったこととは違います。むしろ、尊敬の思いからです。
若ければ若いほど、この決断は難しいと思います。私がその決断をしたのは、今から40年ほど前。それは学校教育の最後である大学4年の時でした。
まあ、私の話はともかく、この決断はもたらすものは非常に大きいです。何故なら、この決断を確固たる自信をもってやっているからではないから。
どちらかと言えば、学校から逃げるためであるという否定的なものだからです。みんなと違うことをするのは非常に勇気がいります。なんか間違ったことをしているという思いが残るでしょう。
これから一体どう生きたら良いのか?
不安で仕方ないでしょうし、みんなが行っている学校にいけないことを情けなくも思うでしょう。そして何より、親に対して申し訳ない気持ちで一杯ではないかと思います。
私もそういう経験をしたから分かることです。
今私は60歳です。小学校4年生を筆頭に孫が5人います。きみたちからしたら「おじいちゃん」になると思います。その分様々な経験を積んできました。
だから、君たちよりも分かることがたくさんある。そうしたことを踏まえて、学校へ行かないことが実は正しい選択であるという意味を伝えたくて「学校で勉強するからバカになる」という本を書いています。
もちろん、君たちには少し難しいかもしれません。でも、大人ならある程度理解できるでしょう。まあ、別に本を宣伝したいわけではない^^;
学校というのは、端的に言えば「労働機械製造工場」と言えます。全ては人を働かせるためにやっているのです。「学校へ行きたいくない」と思うのは、「機械になりたくない」という思いがそうさせるのです。
だから、人間としては正しい判断になります。是非、その決断に自信を持ってください。ある人は働く機械のことを「ゾンビ」と称していました。
人間と機械、或いは人間とゾンビを違いは何だと思いますか?
それは、自分が死ぬことを知っているか忘れているかの違いだと私は思います。
死ぬことを忘れるとどうなるか?
生きることを大事にしなくなる。
生きていることに喜びを感じられなくなる。
機械やゾンビには、生きる目的がありません。機械は仕事をするために存在し、ゾンビは何の目的もなくこの世を彷徨うのです。
何故、人間が機械やゾンビになるかと言えば、人間が動物界で最も弱い生き物だからだと私は思います。そして、それを克服しようとする思いが、そういうことをさせる。
しかし、最も弱い人間がここまで生きてこられたのは、人間だけが持つ心の力であり、その中でも他人を思いやる「優しさ」が有ったからだと私は思うのです。
学校でも「思いやり」とか「優しさ」とかいう言葉は飛び交うでしょう。しかし、実際は他人に勝つことを求める。くだらない教科で良い点を取ることを求める。
私は少し変わった人間で、自分が頑張って良い成績を出して良い学校に入れたら、代わりに落ちる人がいると考えてしまうのです。自分が頑張るという事は誰かを蹴落とすことになる。
それは、自分の行動が他人を苦しめるのではないかと。
それを平然とやれと命じる学校というモノは何なのだろう?と若い頃は思っていました。そういうことを親にはないしたこともありましたが、相手にされませんでした。
そして、あれから半世紀近くが経ったわけで、自分なりの答えというモノが明確になったわけです。
それは、学校教育は間違っている
という事です。現在、日本は過酷な競争社会となっています。その社会で多くの人が苦しんでいるのではないかと思っています。これだけ発展してきた社会が、地獄のような社会になっている。
結果は嘘をつかない
この社会を作ったのが学校教育であると思います。
近年、家事の分担を巡って夫婦仲は悪くなっている。君たちの両親はどうでしょうか?仲良くやっていますか?
お陰様で、家はみんな仲良くやっています。
仲が悪い原因は一つです。それは「思いやり」がなくなったから。みんな学校教育で「他人を思いやる心」を奪われたからです。
私のような人生を望むなら、学校教育を受けないことをお勧めします。家族なんていらないやって思う人は、学校で勉強すべきかもしれませんが。
ただ、近い将来、人間がする仕事は無くなるでしょう。そうなると労働機械は要らなくなる。それは学校教育で労働機械になった人たちを苦しめると思います。
人間は、自分で考えて行動する生き物です。ただ、人間は学ぶことで考えなくなる生き物でもある。学校へ行かない道を選んだ君たちは、学ぶ人より考える人を目指すべきだと思います。
自分が飛ぶ翼は自分で用意する。人から貰った翼で飛んではいけない。
何故なら、自分が行きたいところへいけないからです。
険しい道であると思いますが、自分で決めた道ですから後悔は残りません。自分で考えて行動する最も大きな理由は後悔しないためです。
それが、幸せへの道となる。この言葉だけは信じて良いと思います。もちろん、私の考えは私にとって正しいだけであり、君たちの正解ではないと思います。
自分にとっての正解は、自分で作るしかないのです。勉強して他人から貰ってダメななんです。そのことを身を以て経験することが大事だと思います。
この世は奇跡で出来ている。奇跡によって誕生した自分を大いに楽しんで欲しいと思います。