皆さんこんにちは。ヤンドクのモデルの医師の同級生の大津です。
世の中には診断を特に外してはいけない病気があります。
診断が遅れると致命的な結果や重大な機能損失をもたらすものです。
がん領域では、腫瘍の骨転移からの脊髄圧迫が有名です。
これは診断と対処が遅れると、下肢麻痺等が完成してしまい、戻らなくなってしまいます。その後の人生が一変してしまいます。
がん以外の病気でも様々な、時間を争う病気がありますが、例えば大動脈解離は有名です。
典型的な症状は激しい胸痛や背部痛とされます。
しかし、普通に歩いて救急外来を受診して、痛みもそれほどではないということがあります。何度か触れたことがありますが、かつて私が診断したのもそのような事例でした。
しかしこのような重大疾患はもしお家に帰してしまうと命がなくなってしまう(大動脈解離を治療しない場合、約75%が2 週間以内に死亡するとされています)のです。
痛みはごく軽いものの、諸症状から、私は大動脈解離を疑い、造影CT検査を行いました。はたして、大動脈解離でした。
当時勤務していた病院が大動脈解離の緊急手術ができないため、救急車に同乗して搬送しました。
数か月後、勤務していた病院にその患者さんが来て下さり「リハビリを経て何とか退院しました。『先生が診断してくれなければ、死んでいただろう』そう向こうの先生が言っていました。お礼を言いたくて来ました」そう仰っておられました。本当に良かったと思いました。
詳細は個人情報のため割愛しますが、この数日、見逃すと重大な結末になる疾患の患者さんを、そうではないかと疑い、その疾患の治療に長けた病院に搬送し、実際にその疾患で、先方の先生方の優れた加療と対応により、最悪の結末を回避できたという事例がありました。
医師をしていると時々出会うこのような「放置してはいけない危険な病気」
いつもお伝えしているように、大切なのは診断です。今回ももし見立てが間違っていたら、その人の今後の人生において大変な結果となるところでした。
診断が正しくなければ、正しい治療に結びつきません。重要なのはしばしば、治療よりまず、見立て、診断です。
引き続き、正しい診断を行っていきたい。その大切さを改めて感じる貴重な経験でした。