Yahoo!に興味深い記事が出ていました。
孤独は健康に悪い? 孤独は伝染する? 本当のところどうなのか、専門家に聞いてみた
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200107-00010000-globeplus-int

・「孤独」(loneliness)は主観的なもので、孤独感のこと
・「孤立」(isolation)は友人がいない、ほかの人と連絡を取っていないといった、客観的な状態のこと

だそうです。
そして「孤独」と「孤立」のどちらも健康に悪いとのこと。
これらの健康に対する悪影響は目立ち、総死亡、がん死、心臓病死、脳卒中死などの様々なリスクを上昇させる可能性があるのです。

記事をまとめると次のようになります。
😲孤独が健康に悪い理由
1️⃣孤独を感じる事によりストレスから炎症が発生、心血管・脳血管疾患に
2️⃣免疫力が下がり肺炎など呼吸器系感染症に
3️⃣健康の有益な情報や周囲からの支援を得にくくなる

しかも
4️⃣孤独は伝染➡️数少ない友人との関係も断ち切りその人も孤独になる悪循環

論拠となる研究も調べてみましたが、確かに様々に研究されているようで、興味深い英語文献も複数見つかりました。

Social Isolation and Adult Mortality: The Role of Chronic Inflammation and Sex Differences
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC3998519/?report=classic

Loneliness, Social Isolation, and Cardiovascular Health
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC5831910/

医療やケアとして「話を聴いてもらうこと」は大きな意味を持つのですが、しばしば「話を聴いてもらっているだけで意味がない」と仰る方もおられ、緩和ケア外来もその例外ではありません。

しかし孤独や孤立を回避することが生存に寄与することを考えれば、緩和ケア外来で話を聴くことも重要な治療の一環と言えるのです。