リムパーザ(一般名オラパリブ)を使っていらっしゃる方をよく拝見している緩和ケア医の私です。
がん治療の副作用にも積極的に対処することを目的としている、治療中からの「早期からの緩和ケア医」をしているので、おそらく一般的な緩和ケア医の中では相当数を拝見しているほうだと思います。
そこで伺うのが、リムパーザの副作用。
リプログさせて頂いた方はこう書かれています。
なるべく期待しないでおこうと思っていた、リムパーザ。
やはり私には、副作用が強すぎて・・・。吐き気に襲われて、薬どころか食事や水分すらも摂れなくなった。
1回2錠を2回分飲んだところで、吐き気とめまいにギブアップ。
入院中の担当医にギブアップしたいと伝えると、
「あなたが80歳のおばあさんだったら止めないけれど・・・」
「週明けに、精神科の方と連携とりますね」
という返事が。
大変そうですね・・。
このブログをご覧の方はご存知だと思いますが、一般には全然知られていないこととして、「このようなケースのために早期からの緩和があり、早期から関わる緩和ケア医がいる」のですね。
私もリムパーザの副作用で吐き気やだるさを自覚されている方の助言に何度も乗っています。
まだまだ日本語サイトでの情報は多くないので、海外の文献からリムパーザの副作用と対策について記している良いものを見つけて、下記で紹介しています。
上のリンク先でも書きましたが、リムパーザはプラセボと比較して、副作用の頻度は、
吐き気 68% vs 35%
だるさ 49% vs 38%
嘔吐 32% vs 14%
吐き気や嘔吐が割とあるので、しっかりと対策を行うことが重要です。
緩和ケア医は末期になってから症状緩和で関わってもらうものではなく、治療中から治療のパートナーとして皆さんのチームに加えるものです。
リプログさせて頂いたブログ主の方も数日経過観察を指示されたようですが、このような時に症状に即応できるのとそうではないのとは大きな違いがあります。
リムパーザに限らず、がん治療中から緩和ケア医にかかってもらいたいものです。そうすれば対策も早いです。
ちなみに、上の記事はすでに書き上げていたもので、一週間くらい先に公開するつもりでしたが、ちょうどリプログした記事をたまたま見つけたので、困っている皆さんに早く役立てばと今日公開としました。リンク先の記事を見てもらって、早く担当医に対応をしてもらえると良いですね。あるいはかかっている病院の緩和ケア部門があれば、そこにコンタクトを取って頂ければ良いと思います。
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