ご質問を頂きました。
Mさん、ありがとうございます。
「トラムセットとトラマールの違いは?」
という内容です。
皆さんはわかりますか?
トラマールは、トラマドールという成分だけの薬です。
それに比べて、トラム「セット」
名前の通り、何かがセットされています。
何がセットされているか?
そう、アセトアミノフェンですね。なお、アセトアミノフェンの商品名で有名なのはカロナールです。
基本的には、アセトアミノフェンが足してある分、鎮痛効果が(同じ1錠では)強いとは考えられます。
ただそればかりではなく、トラムセットの1錠のトラマドールの量は37.5mgとやや多い(トラマールは25mg。50mgもあります)ので、その分体感する強さは上回ります。
私は抜歯後に使用したことがありますが、抜歯後程度の(と言ったら失礼ですかね)痛みには超強力です。
眠くなります。
親知らずの抜歯後の痛みは、難抜歯後の場合だと結構痛い(私もかなり痛かった)と思いますが、トラマドールでさっぱり取れないがん性疼痛に比べれば軽いと言えそうです。
なお、もう1つ違いがあります。
トラムセットは「がん疼痛」の保険適応が通っていません。
がんの痛みには、保険の観点からは、使用できないということになります。
トラマールはがんの疼痛で通っているので、使用できます。
他にもいろいろと使用の際のポイントがありますが、きりがないので(?)、今日はこれくらいにします。
あ、1日4回投与が添付文書記載の量ですが、1日4回も最初は要らないかもしれませんね。
トラマールもれっきとしたオピオイドであり、すなわち医療用麻薬と作用点は同じであり、徐々に増量することが肝要です。
ご参考になれば幸いです。
こちらもご覧ください。2人に1人ががんになる時代、けっして他人事ではないですよ。
↓↓↓↓↓↓↓