「早期からの緩和ケアって患者は何をすれば良いんですか?」
そのような質問を受けることもあります。
早期からの緩和ケアは、早期から緩和ケアを受けることですが(そのままですね)、
簡単に言えば、がん治療と緩和ケアを並行して受けることとも言えましょう(患者会や緩和ケア外来を利用することが考えられます)。
別に奇特なことを言っているわけではないのですが、改めて世界の有名医学雑誌のランセットオンコロジーに、早期からの緩和ケアに関する内容が先月掲載されました。
正確には、腫瘍学と緩和ケアの統合、と記されています。
平たく言えば、がん治療と緩和ケアの統合であり、これは日本で言われている早期からの緩和ケアです。
下記で解説しました。
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腫瘍学<がん治療・抗がん剤治療等>と緩和ケアの統合(早期からの緩和ケア)は世界的な課題
ただ、早期からの緩和ケアが課題となっているのは日本だけではありません。
緩和ケアの世界的な教科書(英書)を読んだ時も類する記載があったのですが、
上述の論文でも、「緩和ケアは終末期ケアだけ、死と死にゆくことというスティグマ(負のイメージ)がある」と記されています。
世界も日本と変わりがないのですね。
一方でそのメリットは
生存と症状コントロールの改善、不安と抑うつの軽減、終末期の無益な化学療法の使用の減少、家族の満足と生活の質の向上、ヘルスケアリソースのより良い利用
とされており、これも解説してきた通りです。
腫瘍学<がん治療・抗がん剤治療等>と緩和ケアの統合(早期からの緩和ケア)は世界的な課題
世界でもこれからというのが早期からの緩和ケア。
日本でもしっかり普及させていきたいですね。
せめて(これは早期の範疇ではないのですが)、①困ったらすぐに担当医にしっかり伝えて症状緩和を希望すること、②その対処でもまだつらさや不安があれば緩和ケアの専門家に介入を求めること、はもっと当たり前のように根付いてほしいと思いますね。
最新動画です。
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