山本“KID”徳郁さんも緩和ケアを受ける

 

山本“KID”徳郁さん「もう日本には帰れない」の諦念

 

山本“KID”徳郁さんも緩和ケアを受けていたというニュースが報じられています。

 

ただ、最初の闘病のニュースが流れた時から、「グアムで緩和ケア」というような言葉はインターネットでたびたび見かけましたから、事情を知る人がいた(また、周囲に話していた)のでしょうね。

 

「痛みを抑えるモルヒネを打つくらいしかできなかったようだ」の”打つ”の表現は、格闘技関係者の談話ということでやむを得ないでしょうかね・・・(注射を”打つ”というのは、モルヒネの最近の正しい治療法として正確ではないため)。

 

がんの高度進行期の緩和ケアを受けていたということなのでしょうね(※もちろん緩和ケアは高度進行期や終末期に限ったものではありません)。

 

山本“KID”徳郁さんには小さなお子さんがいらっしゃいます。

 

ご本人のお気持ちを思うと、容易に言葉は出て来ません。

 

 

国立がんセンター東病院でレディースセンターが開設

 

国立がんセンター東病院でレディースセンターが開設されたそうです。

 

幅広い年齢層の女性がん患者さんが安心し、治療を受けられる環境を実現するために
東病院 レディースセンター開設

 

女性看護外来を柱に、各セクションと横断的に連携して対応する体制を構築したことが記されています。

 

良い試みだと思います。

 

私の早期緩和ケア外来でも、女性のがんには力を入れています

 

女性で腫瘍を患われている方に、引き続き万全のサポートを提供するべく、最大限の努力を行っていきたいと思います。

 

 

男性にもサポートが必要

女性に、理解に基づいた医療やケアを行うことはとても重要です。

 

一方で、患者会などでも数が少ないとされ、緩和ケア外来をご家族は受けてもらいたいと願っているにもかかわらずご本人があまり希望しないケースもしばしばある男性にも、理解に基づく医療やケアが必要です。

 

山本さんのような男性の患者さんも、なかなか早い段階から緩和ケア部門につながらないだけで、たくさんいらっしゃいます。

 

そこで、自院で「がん男性外来」を開始することにしました。概要やその背景は下記のリンクで詳述しました。

 

がん男性外来を創設します

 

同リンク先で、なぜ男性はSOSを出さない傾向にあるのか考察しました。

 

女性も男性も、内容は異なれど、それぞれ大変なものを背負っています。

 

家計的な大黒柱であることも頻々とありますから、治療を継続しながらの仕事はマストである場合も多いでしょう。

 

またお子さんがいらっしゃる場合には、母親の場合と同様に、子供にいかに伝えるか、という問題も生じます。

 

山本さんのようなケースでは、特に家族全体を考えて緩和ケアでサポートしてゆく必要があります。

 

とにかく、療養の負担は軽ければ軽いほど良いですし、それが結果にも関係してくることがないとも言えません。

 

しかし、話して楽になるというコミュニケーション様式を取ってこなかったケースも、ある年代以上では多いでしょうから、対話を通して問題を解決するということがあまりピンとこなかったりし、事後、相当我慢して後の緩和ケア介入となることも少なくありません。

 

私自身も入院・手術等の療養経験がありますので、そのような男性の心理や問題を熟知する立場です。

 

一方で、早めから緩和ケアにつながった男性の方たちも、次第にその方なりのやり方を見つけ、うまく緩和ケアを活用され、穏やかに療養されているようです。

 

詳しくはリンク先に記しましたが、女性と同様に、特性を理解した対応が必要だと考えます。

 

女性の腫瘍への対策も大切です。男性の腫瘍への対策も大切です。

 

けれども、レディースセンターはできても、メンズセンターはできません。

 

それなので、がん男性外来を設けました。緩和ケアの基本的考えに根ざし、患者さんの配偶者の方や、親御さん、お子さんも対象になります。

 

該当する皆さんからの(もちろんご家族からの)受診相談も受け付けております。

 

何卒ご支援のほど、よろしくお願い申し上げます。

 

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