日本の人間力がある専門医91人に選出されました。
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文藝春秋 2018年 10 月号
880円
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91人には国手や日本の医療をリードしてきた先生、素晴らしい先生が多く恐縮なことです。
客観的な技術による判定が容易な外科系と比べて、
緩和ケアや緩和医療の実力を評価するのは、同じ専門医でもあっても困難だと思います。
理由は下記で説明しています。
実際に一定期間診療をともに行わないとなんとも言えないからです。
したがってしばしば、高名さや、研究領域での実績で、(同専門分野の医師選出方式においても)名医選出がなされる分野であり、
外科系とは違った難しさがあります。
正直な話、相変わらず名医本等に掲載されない臨床が良い緩和ケア医はたくさんいます。
専門分野によっては、専門が同じ医師の互選方式では、学問や学会等で偉い先生を選んでいるのと違いますか? という側面があります。
<もちろん外科のような技術がはっきりと見てわかる分野はそうではありませんよ>
またひょっとすると、同専門分野の人にうけが良い人選が為されることも、互選だとあるかもしれません。
その点で、特に対患者さんのコミュニケーション及び診療技術が重要な緩和ケア領域における名医本等は限界があると言わざるをえないでしょう。
今回の「人間力」という観点からの選出は、前職在籍時にお世話になった鈴木内科医院の鈴木央先生や、えびす英クリニックの松尾英男先生など素晴らしい臨床家が含まれており、納得です。
緩和ケア領域では、群馬の萬田緑平先生と私の2名が選出されました。
ただ、臨床が優れた緩和ケア医で、名医本で名前がこれまで挙がったことがない医師はまだまだ多くいます。
そのような医師と連携し、必要時は患者さんを紹介していきたいと思います。