京都府では3年間緩和ケア医として過ごしましたので、地理的な状況はよく知っています。
当時は2箇所しかホスピス・緩和ケア病棟がありませんでしたが、現在は実に11施設まで増えています。
その頃は、京大病院にも緩和ケア外来がなく、京大通院中の患者さんも勤務病院の緩和ケア外来で並行して診療していました。
京大病院の腫瘍担当医+日本バプテスト病院の緩和ケア医という形式で患者さんを診療していたのです。
ホスピスもいつも満員でした。
「自県では緩和ケアがまだおぼつかない(※当時)ので、京都で人生の終わりを過ごしたい」と福井から奥様と市内に転居されてホスピスで最期を迎えられた方もいたことには驚きました。
京都にいた最終年(2007年度)の国立京都国際会館でのシンポジウムで、丹後地域では医師が少ない分、看護師が縦横無尽に動いての在宅看取り支援を行っていることを聞いて、非常に印象に残ったことを覚えています。
またその頃から、緩和ケアを行う在宅医が相次いで京都で開業し始めたこともあり、緩和ケア病棟からも何人も在宅移行をお願いし、穏やかな時間を過ごせたと好評で、それが私が次に在宅緩和ケアをするきっかけともなりました。
データから読み取れる京都府の緩和ケアについてお伝えします。
京都府は緩和ケア病棟で亡くなる方がやや少ないです(病棟自体は多い)。その理由は上記リンク先で考察しました。
がんの患者さんの在宅療養はデータからは全国平均よりやや多めです。
緩和ケアの実践に秀でた医療者の情報があれば、ぜひお寄せください。現場の生の声に勝るものはありません。
これまで近県や在住歴がある県など土地勘がある場所を中心に県別緩和ケア情報をお伝えしてきました。
今後他県の緩和ケアにも触れることはできますので、ご希望がありましたらメッセージでお寄せください。