言外に匂わせることで、人を動かす。
そして「そんなことは言っていない」と言う。
確かに直接的には言っていない。仄めかし。
けれども、聞く側が聞けば、「そういうことか」と思う。
そして傷害事件にまで発展してしまいますが、直接的に怪我をさせろとは言っていないとする。
このような忖度文化がはびこっているのは、けして日大アメフト部だけではないでしょう。
最近ソンタクにまつわる事象が多く報じられていますね。
ほのめかすと、下は上の顔色をうかがって、忖度して動く。
逆らえば、相応の結末が待っていますので、逆らえない。
そして淘汰の結果として、忖度するものが上に昇り、ますます組織がそのような性質を帯びるようになります。「読んできた」「忖度してきた」人が取捨選択されます。
「空気を読む」「忖度する」という行為には負の側面も多くあると感じます。
組織でしばしば起こるこの宿痾を社会はどう乗り越えれば良いのでしょうか。
狭い半径から、国家の枢要まで、そして様々な大きな組織―各所で見かけるそれについて考えさせられます。