今日は年に一度の緩和医療学会の大会で、横浜に来ています。
数多くの熱意ある医療者で、会場のパシフィコ横浜はひしめきあっています。
言い方を変えると、小林麻央さんのようにがんと対峙された方々を、何とか支えようとしている医療者がこれだけたくさん、全国には存在するということになります。
緩和医療・緩和ケアの担い手は、どんなときでも、重い病気と向き合う方たちの味方です。
少しでも何かできることはないか。
そう考える医師や看護師、薬剤師、ほかさまざまな医療スタッフで会場はいっぱいです。
お亡くなりになったことが今日報じられた小林麻央さんも、緩和ケアを受けられ、また緩和ケア医からの言葉が、旺盛に発信されるきっかけの一つとなったことを綴られていました。
「癌の陰に隠れないで」
麻央さんの担当だった緩和ケア医の言葉は、麻央さんらしい生き方を、麻央さんの性格や持っているものをよく理解した上で、勧める鋭い言葉でした。
さまざまな生き方があり、勧めること、適した言葉は一人ずつ異なります。
緩和ケア医は、麻央さんらしさを理解し、言葉をかけたのでしょう。
私たちはその方らしさを考え、言葉を伝えています。
今日の学会大会にはそんな緩和ケアの担い手たちが集まっています。
誰もが苦痛なく、過ごせるように。
その思いは強いです。
小林麻央さんの最期の言葉は、海老蔵さんによると「愛してる」だったそうです。
そんなひとときがしっかりと持てるべく、また学会が終われば各地に散った医療者は尽力を続けるでしょう。
どうか皆様にも引き続き緩和ケア・緩和医療への理解と応援をよろしくお願い申し上げます。
麻央さんは強い方であったと思います。
ご家族の支援も素晴らしかったと思います。
彼女は癌の陰に隠れることはなかったと思います。
ただ、どんな方も、強さはあります。
その強さを引き出し、支える存在であり続けたいと、緩和医療学会の熱気に触れて改めて思いました。