新刊『死ぬときにはじめて気づく人生で大切なこと33』

 

 

 

 

 

 

ブログ『ロッキングチェアに揺られて』さんがご紹介くださっているのを見つけました。

 

 

2017.5.28 執着を手放すこと~死ぬときにはじめて気づく人生で大切なこと33~

 

 

こうして感想を頂戴することは、うれしいことです。

 

 

お読みくださった皆さんはぜひ、感想を教えて頂ければ幸いです。

 

 

 

私たちを強くするのは、誰かや何かとの関係です。

 

 

それは私たちの命を想像を超えた強さに導くことさえあります。

 

 

例えば、私のような仕事をしていると、しばしば、「この方は家族のために生きているのだろう」と感じることがあります。

 

 

どういうことかというと、予想よりもはるかに長く生命を紡がれ、家族がその方が逝くことを受け止める時間を確保してくれているかのように感じることがあるのです。

 

 

ある患者さんの家族は、患者さんのことを愛し、どうしてもどうしても亡くなってほしくありませんでした。とても患者さんが亡くなってゆくことを受け止める余地は、ありませんでした。

 

 

ところがどうでしょう。余命をはるかに、はるかに超えて、彼女は生き続けました。

 

 

医学的な予測は、どこかに吹き飛んでしまいました。驚異的な頑張りでした。

 

 

彼女が亡くなった時、家族は「死なないで」とは言いませんでした。

 

 

「間違いなく、彼女は頑張った」「きっと家族が彼女との別れを受け止めることができるだけの時間頑張った」ということが、誰にも明らかで、理解できるくらい生きたからです。彼女は家族のために、その時間を残したのです。

 

 

そのような、人智を超えた力を、重い病気の方や終末期の方には感じることがあります。

 

 

絆は途方もない力を発揮しますし、テレビやネットでよく報じられる方々は、まさしくその力を使って生きておられているものと拝察します。

 

 

そのように、つながりとは真に大切で強力なものです。

 

 

ただそれが非常に強いと、それは時として重荷にもなり、あるいは執着や見えない鎖となり、自由や解放された気持ちを損ねることがあります。難しいものです。

 

 

結局、人の世界の諸事と同じように、黒と白の間に正解があり、私たちはつながっていながらも、それでも自由に飛ぶことができればそれに越したことはないのだと思います。

 

 

終末期に、それぞれの心を絡めていた何かを解放した方たちのお話が、今回の書籍で著した33篇です。

 

 

とはいえ、世間で言う”スピリチュアル”なにおいはあまりしないと思いますし、1篇1篇は短いので気軽に読んで頂けるはずだと思います。

 

 

ただそれぞれがそれぞれの思いにたどり着くのには、それぞれの語り尽くせぬ内的な変化がそこにあったことだと思います。

 

 

そこに思いを馳せて頂ければ、彼ら、彼女らが抱えた葛藤や、そこに至るまでの魂の痛みや焼けつくような思い、そしてある境地にたどり着いた時の、清々しさ、その一端が見えてくるのではないかと存じます。

 

 

生きにくい世の中、というフレーズが時折使われますが、もちろんそれはそれで真なるものの、時として常識やしがらみ、つながり、話題の”忖度”などというものに、あるいは察して当然とされる世の諸規定に、自縄してしまっている場合もひょっとするとあるかもしれません。

 

 

そんな何かからそっと手を離した時、新しい発見をして、それを私に教えてくれた方たちの列伝です。

 

 

どうぞよろしくお願いいたします。

 

 

なお、表紙の夕焼けは絵ではなく写真です。

 

 

てっきり絵だと思っていました。

 

 

どこの風景だと思われますか?

 

 

正解は帯を取って、見開きを見ると、載っています。そこに答え(?)が書いてあります。

 

 

私もかつてよく行った場所なのに、わかりませんでした。逆に、答えを見ずに、表紙だけ見てすぐわかった皆さんはすごいです。