北斗晶さんの乳がん手術の報がもたらされています。


快復を心から願います。


人望厚い北斗さんですから、多くの反応があり、5万件を超える応援メッセージが寄せられたと聞いています。


病との生活はどれだけ大変だろうと拝察されますが、復帰を多くの方が待ち望んでいるはずです。


幸いを強く祈ります。



報道を聞いて思ったことは2つ。


北斗さんは有名人ですから、また愛されていますから、それだけのメッセージが集まったということがあります。


ただこの乳がんという病気は、多くの方が患い、また強い心で向き合っている方たちがたくさんいます。


そんな皆さんも、同様に、応援されています。


それをぜひお伝えしたかったということが一点。


もう一点は、予想通り、北斗さんが検診を毎年受けていたのにどうして、ということをやや強調して報じる印象がありました。


このブログをご覧になっているような良識的な皆さんにはご存知のごとく、検診は万能ではありません。不幸にして、検診でも見出し得ないがんや、その合間に発生してしまうがんが、必ず存在します。


けれどもそれは、「検診は無意味」ということとイコールにはなりません。


全体として、受ければメリットとデメリットのメリットが勝るだろう、として施行されているのが検診です。


またぞろ、そのような「検診は無意味」説を過剰に述べて飯の種としている一部医療者が、新たな機会を見つけたと喜んで行動することがあるかもしれません。


そのような言説には、「がんという多様性のある病を、そのようなイエスorノーで断言できる説こそ怪しい」とまた退けて頂ければと思います。


もともと乳がんは欧米で罹患率が高い病気で、日本での食生活の変化が日本人の罹患率の増加に影響していることが推測されています。


参考;食生活とがん(3.部位別にみたがんと食生活との関連 の 6 乳がん をご参照ください)


また下記のページによると


乳がん検診の勧め


◯ 40歳から50歳の乳がん発生率は、この20年間で約2倍に増加している。


◯ 40歳から50歳代の女性におけるがん死亡の25%を占めており、この年代の女性にとって最も多いがん死亡原因となっている。


◯ アメリカでは40歳から64歳の女性の50%が、イギリスでは50歳から70歳の女性の70%以上がマンモグラフィを受診している。その結果、アメリカやイギリスでは、乳がん発生率が増加しているにもかかわらず、乳がん死亡率は減少し続けている。わが国では、40歳以上のマンモグラフィや乳房超音波による乳がん検診の受診率は20%程度。この結果、わが国では乳がん発生率が増加し、それに比例する形で乳がん死亡率も増加し続けている。


などが重要な情報でしょう。


報道で専門家の先生からセルフチェックの重要性が指摘されていたことも見逃してはいけないと思います。


一人でも多くの方が、早期に発見され、適切な治療で快復されることを願います。