皆さん、こんにちは。大津です。




皆さんはHopeTree(ホープツリー)をご存知でしょうか?



がんになった親を持つ子どもをサポートする団体です。



HopeTree(ホープツリー)



様々な資料もオンラインでダウンロードできるようになっています。



HopeTree(ホープツリー)資料のページ




病院にも、パンフレットが配布されています。



HopeTreeが制作し、製薬会社ノバルティス社が提供しています。








思春期のお子さんを持つ親御さん向けの、『だれも分かってくれない!』パンフレットから今日は抜粋します。




できることならあなたの治療が成功して、あなたとお子さんが健やかで、幸福な生活を送れることを心から願っています。でも、もしあなたのがんが進行して、残りの時間が短くなる可能性に直面しているのであれば、どの時期にも増してあなたが子どもと話をすることが重要になります(p22。強調は本文ママ)。




あなたが正直でないことほど、思春期の子どもにとってストレスとなり、つらいと感じることはありません。真実を隠そうとすることは、子どもからの信頼が揺らぎ、親子がお互いに向き合う貴重な時間を失い、あなたがお子さんに人生についての大切な教えや希望、愛、誠実さについて伝える機会を損なうことになります(p22)。



<私のコメント>上の(2つめの)文章は、何も子供が思春期ではなくても、とても重要なことです。なお、逆も成り立ちます。例えば、家族の強い要請で患者さんにうその病名を言って真実を隠すと、上に書かれているような大切な機会が持てなくなります




他にもいくつかご紹介します(p24―25)。


◯子どもに正直である、ということがやはりとても大切です。子どもは、死についてであっても、真実を求めるのは当然のことです。


◯これから起こることについて、子どもに心の準備をさせることは、あなたから子どもへの最大の贈り物です。


◯さよならをいう時間、最後の言葉を伝える時間、終わるという区切りの時間をもつことは、そうできなかった場合より、思春期の子どもが親を失ったときに受ける傷を早く癒してくれます。


◯死について語ることは難しく、つらいことですが、思春期の子どもが人生に向き合うのを助けてくれます。それこそが、すべての親がお子さんに望んでいることではないでしょうか?


◯どうか、未解消の問題や、生涯続く悲嘆をあなたの思春期のお子さんに残さないようにしてください。



<私のコメント>こちらの文章群も、子供が思春期ではなくても、とても重要なことがらです。ぜひ、自身がご病気の時、あるいはそのご家族の時、心に留めておいて頂きたいものです。



残された方たちが悲しみを長く長く味わないためにも、逝く人ができることは実はものすごくたくさんあります。


ちょっとした配慮で、年余に渡る苦悩を軽くしてあげることができるのです。相手が子供の時ばかりではなく、やはり、率直に話し合うことにまさるものはありません。



それでは皆さん、また。
失礼します。