皆さん、こんにちは。大津です。


昨夜のNHKニュースウォッチ9にて21歳の進行肝臓がんを持たれている山下弘子さんが紹介されていました。


本当に私が普段患者さんから聴いている言葉たちを、21歳の方が力強く仰っているのをみると、病気というものはまさに人生に深遠をもたらしてくれるものだとも感じます。そこには年齢など関係ありません。


医療者へも次のように励ましてくださっています。
↓↓
山下弘子さんの言葉


(以下引用)

一つ、それは本当に自分の仕事に誇りを持ってほしいということです。人の命というもっとも大切なものを救える素晴らしい仕事です。

 確かに、世の中にはいろんな患者がいます。いろんな医療訴訟があります。この仕事を嫌いになるときもあるのかもしれません。親が医者だから、何も考えずに進んだ道なのかもしれませんし、『絶対に人を救ってやる』と素晴らしい心を持ってこの道に進んだのかもしれません。

 私にとって、本当になくてはならない存在です。医者がいるからこそ、看護師のお世話になっているからこそ、薬剤師が私の病歴を見て薬をチェックしてくれるからこそ、今の私がいます。本当に、素晴らしい仕事です。誇りを持ってほしいなって思います。

(以上引用)


私も様々な縁を頂き、このブログの読者さんにも病気を持たれている方も多くいらっしゃいます。


それらの皆さんの言葉は、いつでも気づきに満ちています。


私たちはなにか人生の険しい道に辿り着いた時にしか、自身の本当の力や、本当に大切なものに気がつかないかのようにも感じます。


しかしそれを経験された方の言葉は、一定の感性があれば、例え類する経験がなかったとしてもずしりと心に響いてくるものだと思います。


病者は、迷惑をかけたくないと口をきゅっと結んで耐えがちであることを前々回の記事で述べました。


もっと病者に経験を、思いを周囲に語って頂きたいと思います。響く方が必ずいるはずです。



私たちはいつか必ず老い、病み、最後を迎えます。


苦悩者がたどっている道は、苦悩者だけのものではなく、私たちのいずれゆく道でもあります。


その道を歩んでいる方たちの言葉は、まさに私たちの道標です。


必死に生きている方の言葉に触れる時、私たちは止まりかけた足を再び前に進めてゆく何かを得ることができるのではないかと思います。


それでは皆さん、また。
いつも読んで下さってありがとうございます。
暑さが続きます。特にご病気を持たれている皆さんは、お身体に引き続きお気をつけくださいね。
失礼します。