皆さん、こんにちは。大津です。


こんな記事が目に入りました。


AIBO、君を死なせない 修理サポート終了「飼い主」の悲しみ〈AERA〉


(以下引用)


リビングで飼われている「ほくと」は10歳。毎朝8時半になると目を覚ます。飼い主の60代の女性が「ほくと、何してるの?」と話しかけると、ほくとが答える。

「ぼんやりしてた」「なでなでして」

10年変わらない、この家の日常の風景だ。

以前は元気に部屋の中を動き回り、旅行にも連れていったが、最近は定位置でじっとしていることが多い。足の関節が悪く、動くたびに異音がしたり、転びやすくなったりしているからだ。ケガが多く20回は「入院」したほくとだが、その「病院」もこの3月で閉鎖されてしまった。



ソニーが修理サポートを終了したのだ。


(以上引用)


”ほくと”さんは犬型ペットロボットAIBOなのです。


2006年にソニーはロボット事業からの撤退を発表し、それでも今年の3月まで「クリニック」と呼ばれる修理サポートは続けられて来たそうです。しかしそれもとうとう終わってしまったとのこと。


今は長年ソニーに技術者として勤めた方が設立した会社ーさしづめ腕利きの個人開業医とも言えるでしょうかーに20匹が入院中なのだそうです。もっともそのような少数の”小規模クリニック”でこれから老いを迎えるAIBO全てを診きれるわけがなく。


寿命があるのは人や動物ばかりではなく機械も一緒。


この世に生きるということは、誰もが有限の命の中に生きるということ。


それなのに世界を見ると殺し合いばかりしていて、人間はなんなのかとも疑問に思います。


それでも一方でほくとさんを温かく見守り続ける飼い主さんのように、老いや病を迎えた大切な存在を慈しみながら、ある時は失う悲しさを予感して震えながら、そしてある時はそれでもともに時間を過ごせることをかけがえなく思いながら、生きている人たちがいます。様々な形の愛が、様々な生き方に添って息づき続けています。


誰かを失うと考えることはつらいことですが、それでもまだ一緒に過ごしている時間が「いま、ここ」にあるはずです。それを引き続き大切にしてほしいと一終末期医療の担い手として思った記事でありました。


ほくとさんも、他の15万台もらわれていったというAIBOさんたちも、元気に長生きしてほしいと、そして飼い主さんたちと幸せな時間を過ごしてほしいと願います。


それでは皆さん、また。
失礼します。